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どんが虹の橋を渡るまで🌈④

2月17日(火)                 朝6時前、雨が降っていた。          お葬式の時間は朝11時。

パパ『最後に3人でいつものとこ散歩行こう』         ママ『雨やけど大丈夫?』                                      パパ『8時には止むみたいやから大丈夫やろ』        ママ『じゃあ、用意する!』  

ママはシャワーを浴びに行き準備しだした。  

シャワーから出るとソファでいつものように  どんを抱っこしているパパが突然、

『あの歌知ってる?続き知らんくて。千の風になって…ってそこに私はいませんって何処にいてるか知ってる?』                   ママ『その歌、サビしか知らない。なんか寂しい歌の感じして流行ってた時もちゃんと聞いた事ない。調べてみる。』

携帯で歌詞検索した。    

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています             秋には光になって 畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る       私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています             千の風に
千の風になって
あの 大きな空を
吹きわたっています             あの 大きな空を
吹きわたっています                                                   

ママ『このあたりは雪は滅多に降らないから  今日の夜は星になって会いに来てくれるね。』

パパとママはまた号泣した。         何故、この歌が急に気になったのかもパパはわからないという。きっとどんがそう仕向けたんだ。

その頃には雨は止んでいた。         どんのお葬式の時間まで後、3時間。      悲しくて寂しくてたまらなかった。

パパがシャワーを浴びに行き、ママはどんに  いつも通り『ゴミ捨ててくるから待っててね』

泣きながら外に出たらそれまで降っていなかったのに突然雪が降り出して一瞬で吹雪に!! 

本当に本当に驚いた!            ママが泣いてばかりだから今知ったばかりの歌詞の通り雪になってもう包み込んでくれんだ!  どんの優しさに嬉しくて嬉しくて家に戻って

「ありがとう!もう逢いにきてくれてありがとう!」

どんに抱きつき泣きながらお礼をいった。体は なくなってもずっとパパとママのそばにいてるよって どんが教えてくれた。

パパも準備が終わり散歩に行こうと2人でどんを ソファから起こして抱き抱えたその時!!

どん『クゥ----ン』

パパ ママ『!!!』                                             思わず目を合わせた!

ママ『今、どん 喋ったよね!?』                         パパ『うん』

パパはずっと前日から後1回でいいからどんの声を聞かせてくださいと願ってたらしい。                   肺に入ってた空気が漏れたのかも知れない。でもパパとママにとって大好きなどんの声だ。              この時2人一緒に聞けてよかった。       どんは本当に親孝行な子だ。本当にありがとう。


いつもの散歩道で3人で写真とたくさん撮った。 いつものなんでもない道がどんと歩く最後の朝。急いでいる時には早歩きで帰ったこの道が今日はママの方が帰りたくなかった。        散歩中、ずっとずっと吹雪だった。      どんが     

『ほら、いつでもそばにいるからね』 

って言ってくれているようだった。      本当に本当にありがとう。     

お葬式場に向かう時間の少し前におじいちゃんとおばあちゃんがカラフルな可愛い花束💐を持ってお見送りにきてくれた。何度も何度も頭を撫でてくれた。

どんは本当に愛されていた。






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