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森比左志さん歌集『月の谷』

2018年11月9日に、大好きな絵本『はらぺこあおむし』(エリック・カール作)の翻訳を手がけた児童文学者の森比左志さんが逝去されました。森さんは、わかやまけんいちさんらと「こぐまちゃんえほん」シリーズの集団制作もされています。

逝去を報じる新聞記事で、わたしは森さんが歌人としても活動されていたことを知りました。

短歌と児童文学の両方が好きなので、ぜひ森さんの短歌を読んで見たいと思ったのですが、歌集はどれも絶版でした。

そんななか、メルカリで第五歌集『月の谷』(2008年、角川書店)を見つけることができ、さっそく購入手続きをとりました。

すると、出品者さまから、

初めまして。先ほど郵便局から発送しました。この本はもり先生から直接いただいたご本です。見つけて下さって嬉しいです。

という取引メッセージがありました。そこで、

早速のご発送ありがとうございます。私は短歌が好きで、児童文学も好きなのですが、先日のもり先生の訃報に接するまで、先生が歌人でもあられたことを存じませんでした。歌集を見つけることができ、さらに先生からお受けお受けとりになったご本とのこと、とても嬉しいです。楽しみに待ちます。

と返信しましたところ、さらに、

返信ありがとうございます。もり先生は、一時期テレビのMC(子供番組です)をされていらして、お年を召してからもいつもお洒落にされていました。お背が高いので何でもお似合いでした。いつもお優しくて素敵でした。
歌集には児童文学を詠んだ歌もあります。お好きな方に購入していただけて、私も嬉しいです。

というメッセージをいただきました。

森さんの身近にいらした方なのだろうな、歌集は複数冊あるのかもしれないと思いました。

ふだんからメルカリでは絶版の歌書歌集を買うことが多いのですが、このときの取引がいちばん印象に残っています。

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森比左志『月の谷』

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