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冨樫由美子
2022年10月2日 09:03
「遅刻・早退」人生に遅刻してきたやうな気がずつとしてゐる 青葉まぶしい簡潔にまとめられたる夭折の遺書は早退届と思ふ遠き日に買ひたる仏語入門書はじめの方に書き込みはありしりとりをしながら歩く子どもらの最先端の語彙が弾めりあをぞらの飛行機雲を仰ぎつつこれから出会ふ人を思ふよこの世から早退したき日もあれど雨のあとには虹もたつから幾たびも夢の中にて遅刻する同じ授業の教室静か