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冨樫由美子
2019年8月1日 09:02
朝のひかりにしづかに垂れてゐし藤の夕刻待たず散りそめてをり六月はなつかしい月なにもかも生まれるまへを思ひ出させてすこしだけ降つてる雨を傘にきく昔むかしの讃美歌みたい東京についてわたしが語るとき架空の街のやうな東京手足ほそきむすめが内に棲んでゐるはずの重たきからだをほぐすハンカチが背後にそつと落とさるるそんな遊びのありしとほき日(会員1欄 冨樫由美子) #短歌 #短歌人