転院騒動 1

(第1話目のみ無料公開です!)

私は、約6~7年ほど前、A診療所というところで発達障害の診断を受けました。
そこには、本当に、診断を受けに行っただけ、という感じでして、診断されたらそれでおしまい、というような感じでした。

なにせ、診断を受けた当時は、仕事も長続きせず、家庭生活のほうでもうまくいっていなかったので、正直手元に自分の自由に使えるお金がなかったのですね。
(ここら辺の金銭管理のできなさの話はまた別で書きたいと思います)

なので、診断を受けた後は、ほとんど行かない、という状態が続いていました。

しかし、4年ほど前、ふと思い立って「障害者手帳の取得」をすることに。
それで久々に先生に相談をしに行き、必要書類を書いていただき、無事手帳を取得しました。

でもそのあとはまたそれっきり。
次に先生と会ったのは、私の記憶に抜け漏れがなければ、2年後の、手帳の更新の時でした・・・

A診療所の先生は、私の中では、発達障害専門医といった印象だったので、発達障害に直接関係するかどうかわからなそうな困りごとの相談などは、なんとなく言いづらい雰囲気でした。

なのでいままではそういったものは、なんとか自己解決でやり過ごしてきたのですが、昨年~今年にかけて、「誰かに相談したいこと」というのが、いくつか出現してきました。

そうはいっても、誰に相談すればいいのだろうか、と考えた時、

職場の上司?
家族?
ともだち?
医師?
支援センター?

どれも、いまいちピンときませんでした。

というのも、その「相談したいこと」というのが、(私の自己判断ではありますが)色々な要素が複雑に絡み合って発生しているように思えるので、たとえば「職場の中の問題だったら上司に相談する」というように、単純に決められる種類のものではないように感じたのです。

そこで色々と本やネットを見ているうちに、「カウンセリングを受けてみるのがよいのではないか」という結論に達しました。

そうなると、いまのA診療所では、そういったカウンセリングなどはなさそうなので、カウンセラーのいる病院に転院するか、または病院とは別に、民間のカウンセリングルームなどを利用するか、どちらかになるなと思いました。

それで、私の場合は前者を選びました。

なぜ前者にしたかというと、カウンセラーのいる病院であれば、医師とカウンセラーの間で情報交換や連携がおこなわれ、より解決がスムーズになるかも、という期待からでした。

そこで、ネット検索をして、いくつか転院先候補を挙げてみました。
そして、その中で、あるひとつの病院が目に留まりました。
(そこを、仮にB診療所としておきます)
そこは、
・認知行動療法を行っている
・発達障害に関する知識を持っている
・安易な多剤投与をしない

という感じで、なんとなく、私の困りごとを解決する策を持っていそうなイメージでした。

上記3つの「条件」は、わたしにとって必要なものでした。

ネットでいろいろ調べるうちに、私の抱える「困りごと」の解決のためには、私の中にある「認知のゆがみ」を修正していくことがまずは必要なのではないか、というふうに感じたからです。

そして、ベースに、生まれつきの障害である「発達障害」を持っている、ということをご理解いただいたうえで、話を進めていかないと、きっと話がかみ合わないとか、せっかくいただいたアドバイスが的外れになる、というような問題が起こってくるだろうという予測もできたからです。

最後に、安易な多剤投与については、たとえば「眠れないなら睡眠導入剤を出しましょう、1週間後にまた来てください」的なことは、極力さけたかったので、お薬を使うにしても、「どういった効果が期待できる薬なのか、どのくらいの期間飲み続けるのか、どのような副作用が現れる可能性があるのか」など、きちんと説明を受けたうえで最小限の量で最大限効果が出るように使いたい、という思いがあったから、条件として入れたのです。

で、B診療所は、ネットで情報を見る限りでは、それらを満たしていたので、思い切って電話してみました。
電話では、カウンセリングを受けてみたいことと転院をしたい事を伝え、どういう順序で手続きをすればよいのかということを聞きました。
そうしたら、「まずは一度お越しください」ということでしたので、A診療所の紹介状は持たずに、B診療所の初診へ行きました。

続きます。

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