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【インターフェースデザインの心理学】読んで考えたことと事例 10選!

こんにちは。
最近、オライリー社の「インターフェースデザインの心理学」を読みました。

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私は大学で心理学を専攻していたので、習ったことが書かれていたり
読んでいて興味深かったです。

本には100の指針が書かれており、今日はその中の10個に絞って
読んで考えたことや事例を書き留めたいと思います。

・情報は少ないほどきちんと処理される

ユーザーに伝えたい情報量は多くとも、一度に少しずつ情報が開示されていること。
チラシなどの広告の場合、1枚で完結させる必要があるので
情報が多いものだと、整理が大変だなと思います。
(その分情報整理の力がつきそうではありますが)
それに比べるとWebサイトやアプリなどの階層があるものは
情報処理がしやすいと思いました。

不動産や建築関係の会社である松栄建設の場合、
ナビゲーションは「借りる」「貸す」「買う」「売る」「建てる」「まちづくり」と、情報は多いながらもまとめられていて
目的を持って来訪したユーザーがトップページに来たあとに
何をすべきかわかるようになっています。

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Webサイトに来たものの、ずっとスクロールしているとか、見たい情報が探し出せないとかがないように
自分が制作するときは気をつけようと思いました。


・時間は相対的である

時間感覚はその時々によってまちまちだということ。
Webサイトでは、以下のようなことがいえます。

・プログレスバーを表示させて作業の進行具合をユーザーに示す
・作業が短く感じられるように段階的にページを分ける
・ページの読み込み速度はできるだけ速くする
 (ユーザーは速いことに慣れてしまっている)
・仕事でも活用できそう。どの作業にはどのくらい時間がかかりそうか同僚にあらかじめ共有しておくなど。

少し違うかもしれませんが、例えばプログラミング練習サイトのProgateでは、
レッスンの進行具合をプログレスバーで常に示してくれます。

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・注意力は選択的に働く

人は、難しいタスクをこなしている間はひとつのことに集中し
他のことは無視できるというものです。

心理学で「カクテルパーティー効果」というものがあります。

カクテルパーティー効果・・・騒がしい場所の中でも自分に必要な声ははっきり聞こえること

騒がしくても自分の名前が呼ばれればすぐ気付いたり...

こちらはWebサイトなどのビジネスにも使えるといわれています。

例えばZOZOTOWNのECサイトの場合、開いたら「ZOZOSALE開催中!」というバナーがすぐ目につくところに書いてあります。

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逆に、集中して会員登録や問い合わせフォームを入力している時とかに
何かしらのほかのポップアップが開けば、邪魔だと思うのではないでしょうか。


・報酬には変化がある方が強力

心理学に「オペラント条件づけ」というものがあります。

オペラント条件づけ・・・報酬(または罰)を与えられることによって、行動を起こす(または起こさなくなる)こと

例えば、
Dropboxは、友達紹介をすると追加容量がもらえる。
UberEatsは、友達紹介でお互いにクーポンがもらえる。
 お店によっては、「1つ頼むと1つ無料」などがある

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・人には生来模倣と共感の能力が備わっている

大人が舌を出してみせると、新生児も舌を出す、というような行動のことです。
心理学で「ミラーニューロン」と呼ばれています。

ミラーニューロン・・・鏡を見ているように、人の行動を真似して同じ行動をとること

例えば、
・子供に野菜を食べさせたいときに、ほかの子供達が野菜を食べている動画を見せる

Webサイトは画像や動画でサービスのことを魅力的に伝えられるので、
この能力を活用できやすいのではないかと思いました。


・人は感じることができなければ決めることができない

自分のWebサイトを「楽しい」という気持ちをもって見てもらいたければ、
そのような工夫をしないと行動させることができないということ。

Webサイトの文字が小さければ、目を凝らして見なければいけないので
「楽しい」という気持ちが半減してしまうかもしれません。

例えば、このmeta oculusのサイトでは、購入すると行えるVRゲームを
ホバーすると、動画のプレビューを見ることができます。
購入前のワクワク感を高めてくれると思いました。

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・人はまず「見た目」と「感じ」で信用するか否かを決める

健康関連のWebサイトのデザインと信頼度の調査で、
「信頼できない」とされたサイトでの被験者の意見83%が
Webサイトの文字や見た目・ナビゲーションなどの印象が悪いと挙げたという内容。

特に信頼度に関わるWebサイト(病院・士業・専門家など)の場合は
特に重要なのではないかと思いました。

実際に、士業のWebサイトを集めたギャラリーサイトでは、
信頼度を表す青色を使用したサイトが多いという印象を受けます。

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・人は自分の処理能力を超えた数の選択肢や情報を欲しがる

選ぶ種類が多いもの(たとえばジャムの種類が24種類ある)と、
種類が少ないもの(ジャムの種類が6種類ある)を比べたとき
多いときの方が人は集まってくるが、
種類が少ないものの方が最終的に購入した人は多かったという調査がありました。

人間には選択肢が多いときに喜びを感じ、ドーパミンが放出される。
しかし、それに負けずに選択肢を提示しましょうということでした。

ドーパミンに関しては、例えば、ビュッフェなどで選択肢がとても多いとワクワクしたり楽しかったり
というのがありますが、実際食べるとそこまで量は食べられなかったりすることと似ているかと思いました。

こちらのNukmelというチーズケーキECサイトでは、チーズケーキの種類としては
1種類で勝負をしており、限定感(これを書いている今販売休止中なので特に)や期待感が感じられます。

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・「お金」より「時間」

「ちょっと一息 ○○」
「お買い得です! ○○」
「○○をどうぞ」

(○○はすべて同じ商品)
以上3つのコピーを比べると、「ちょっと一息」というコピーが
一番客数が多かったという調査結果。

購入したときの満足感、購買意欲、使う金額、すべてが多くなるのは
「時間」を重視したものだったというものです。

ほとんどの人は時間を大切にしているので、
Webサイト(サービス)閲覧におけるUX体験は重要だと改めて思いました。

例えば、CLISP SARAD WORKSでは、Webサイト・アプリ・メルマガ全体的に一貫されていて
ユーザーに寄り添う楽しい言葉選びになっており、
それを見ている間は楽しい体験ができると思いました。

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・確証がないときは人まかせにする

はじめてのことをする時は自分だけでは判断できないので、
「社会的証明(=推薦文、評価、レビュー)」を頼りにしてしまうということ。

「自分のような普通な人」のレビューによる影響力が大きいと書かれていました。
確かに、私も買い物をするときAmazonのレビューなどは参考にしてしまいます。

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しかし、通販サイトには、中にはサクラレビューもゼロではないようなので
複数のサイトで調査してみたり、実際に自分で試すのが
良いかと思いました。


心理学の考え方に興味がある方は、
ぜひ読んでみてください。

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