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ビオラとお花

昨日、
朝からおひさまが眩しく青空で
光が溢れていました。


掃除をして部屋を整え
最期のときを過ごしたお気に入りの場所に
ビオラを横たえました。リビングの南東、
南にも東にも窓があるすみっこです。


このつぶやきを書いているのは葬儀の翌朝


今ふと、心にふわっと
キンモクセイのイメージが浮かんできました。

花の時期にはいちにちじゅう窓を開け
香りに包まれて過ごしたものでした。
爽やかな風がキンモクセイの香りを次々と運んできて、夜は夜で暗闇に香っていました。後肢麻痺で歩けなくなり、術後リハビリ中のビオラと、キンモクセイの香りに包まれて眠りました。


キンモクセイがイメージに現れたのは
私に明るい気持ちと希望が戻ってきつつある
ということなのかなあ、
まだ涙は止まらないけれど。


白い麻の布団に横たわるビオラ。


お花を飾ろう。


庭仕事をする時間もなく
荒れた庭に出てみます。春の準備ができていない花壇には、夏の花が残っていました。小さなジニアを摘みました。

ほぼ放りっぱなしの自然風のエリアがあります。ヒメツルソバをいただきましょう。

ヒメツルソバとキンミズヒキ
紅葉のキンミズヒキ


センニンソウ、ルリマツリモドキ、ヒメツルソバのお花を少しいただき、
ホワイトセージ 、ミント、アイビー、紅葉したキンミズヒキの葉を
ビオラの食器に浮かべました。

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植物の命のピークである「花」が、
ビオラと私の人生の喜びに光を当て、照らしてくれているように思いました。嬉しかったこと、楽しかったことだけではなく、後悔や罪悪感、痛みや苦しみも含めてまるごと全部に光をあててくれているようです。

手前は同胎の仲良しきょうだい、ローザ



午後からはお客さまで
賑やかな時間となりました。
訓練所の先生たちが遠くから足を運んでくださり、
お友達が来てくれて、
トリミングサロンのお兄さんが来て
喋って過ごしたのでした。結局、火葬の直前まで誰かが来ているという幸せなことになりました。

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晩年のビオラは、すっかり仔犬のような雰囲気になっていて、コートも短くしていたのでなおさらパピーのようでした。


話がそれるけど
ビオラのシナリオは絶妙で、

虹の橋を渡ったのは 2021年11月23日(火)

これはトリミングサロンに行きシャンプーで綺麗になった翌日です。
綺麗にしてもらって
大好きな獣医さんの元で、
家族が揃っている中で
みんなが見守る中で。


そして虹の橋を渡った翌日は祝日だから
ふだん仕事で忙しくしているみんなが会いに来ることができました。


もしも、脊髄を腫瘍が圧迫する痛みが出たのが祝日だったら、その痛みをどうしてあげることもできなかった。平日だったら、仕事があるから家族揃って看取ることはできなかったでしょう。

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火葬の日、
いつのまにかあっという間に夕方になり
まさかのレイを編めない!
 (これもしあわせなこと!)
そういう時はしなくていいってことだよね、と思っていたらふと「クイで編んで」と飛び込んできた。うん、クイならできる。ああ〜 みんなと一緒にしたらよかったな。KUI(糸で繋ぐ手法)なら手早くできる。急いでお花をつなぎました。火葬のお迎えが来てもまだやっててどうにかできた。歩きながらかろうじて一枚撮る。

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Lei になったよ


Leiになったお花たちは、キク科、バラ科、リンドウ科、ナデシコ科。可愛いな。

火葬の直前、
お花いっぱいのビオラ。 

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庭のホワイトセージ で作った
スマッジスティックも添えました。ホワイトセージそんなにいらんやろ、と突っ込みつつ5本はあったと思う。ドライにしたホワイトセージも置きました。

淡いピンクのガーベラ、ピンクの大輪の薔薇、淡いピンクのトルコ桔梗、淡いピンクの大輪の菊、淡いピンクの大きなダリア、ビオラはお花でいっぱいになりました。

火葬の方も新鮮なお花を用意してくださっていました。「たいていは急なことなので、ご用意できない方も多いのでせめて少しでも」と。
スプレーギクとスイートピー、デンファレでした。菊は凛として、紫のスイートピーは優しく、デンファレは華やかで。小さなスプレーギクの清涼な香りが明るさを感じさせてくれました。


それから、

お供えにいただいた犬用のおやつ、
ビオラの好物だった蝦夷鹿のレバー(冷凍)、
よく食べた羊肉(冷凍)、
チーズケーキ。
一緒に燃やしてもらうものが山盛りになりました。

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2時間の炎
骨になったビオラ

火葬の方が骨を見ておっしゃいました。
「この子の骨はすごく白いですね!
高齢で病気でここまで白いペットちゃんは珍しいのではないかと。とても白いです。」

骨を見ながら、これが足の指、尻尾の骨、喉仏はこれですと教えてくれました。
骨を全部ひろいあつめました。



白い骨壺が納められた袋は
白い桜でした
オオシマザクラなのかな

遠くに近くに幾重にも咲いている
真っ白な桜に包まれています。


骨は土に返そうと思っていて
全部を庭に埋めるつもりです。


2021/11/24   


ゆみ





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あすかドッグスクールの先生が撮影してくださった写真 2019/1/13   たくさん走ったね 


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