2023年2月 読書記録
2月も引き続き4冊読みました。
年度末で仕事が忙しく、残業も多かったので軽く読める本を中心に読んだ。
どんなに疲れていても、本を読まなければ心が錆びついてしまうからね・・・
私は、著者の三宅さんがおすすめする本に絶大なる信頼をおいている。そして彼女の書く文章も好きなので、あんまり惹かれないテーマでも積極的に読んでいる。
この本はテーマとしてそんなに惹かれなかったけど、三宅さんの書いた本だから読んでみるか、と何気なく手に取ったら面白くてびっくりした。
堅苦しくなく読みやすいのに、しっかりした考察が書かれている。なんだかするすると頭に入ってくる不思議な感覚。
小説の女性だけではなくて、少女漫画の女性キャラクターや坂道系アイドルのことまで考察されているから身近だし、そんなに肩肘張らずに読めた。あと挿絵のイラストが可愛くて癒やされる。
こちらも同じ三宅本。
タイトルから、インフルエンサーになれることを謳うビジネス本なのかと想像し、なんだか俗っぽいなあと思って(ごめんなさい)、忌避していたけど、三宅さんの書く本だから・・・と読んだらすごく面白かった!
三宅さんの紹介したい作家の文章が抜粋された形で載っており、なぜこの文章は印象に残るのか?人々の心に訴えかけられるのか?と問いかけ、その仮説的な理由が余すことなく紹介されている。句読点の使い方なんてマニアックなことまで書かれていて笑った。読み応えたっぷり。
この本をきっかけに読みたい本や興味をもった作家がすごく増えた。しかも作家だけではなく、TVショッピングの高田社長の発言やアイドルのブログのことまで紹介されている。そこまで”文章”に含めるんだ?!と新鮮な気持ちになった。
読書ってこんなに面白いんだよ、と呼びかけてくれるような本でした。
個人的には、JKローリングのスピーチと、林真理子のエッセイの抜粋が本当に面白かったので、絶対に読もうと決意した。
女の子の謎を〜で紹介されていて気になって読んだ。
いや、芥川賞をとった本は読むようにしているので、どちらにせよ読むことは決めていたんだけどね・・・
前評判や感想は目にしていたので、そこまでの衝撃的な展開や意外性はなかったかな。
話の内容はそこまで印象的でもなく、共感もしなかったけれど、とにかく文章が簡潔で、上手い。
特にこの文章が好きです。
同じく芥川賞をとった「破局」も、とにかく文章が完結で読みやすさを重視している印象だったので、似たものを感じた。
三宅さんが編者とのことだし、女性の「働く」をテーマにしているんだったら共感できそうだなーと思い購入。
あと、様々な作家の書いた短編を1冊にぎゅっと詰めているのはお得感あるもんね!(貧乏性)
これってオフィスが舞台なだけで、この話のメインテーマは「働く」ではないのでは?と思う短編もあったけど、全体的にはすべて面白かった!
特に「社畜」と「おかきの袋のしごと」が面白かったです。