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【一橋大学2021年度前期入試数学第1問】貴重な時間を無駄にする、史上最もバカバカしい問題

さて、今回から5回にわたり一橋大学を取り上げたいと思います。最初から猛烈な毒を吐かせていただきます。

初回はすでにいろんなところで取り上げられている問題ですが、私にはこれをあえて取り上げる理由が全くわかりません。確かにインパクトはありますが、ハッキリ言ってくだらないです。

最初に言い訳をしておきますが、私は今回も入試問題を全問をセットとして評価するために、仕方がなくこの問題を取り上げています。

でなければこの問題を取り上げるような時間の無駄をしたくありません。私も暇ではないし、数少ないこれを読まれる方も暇ではないでしょう。

単独でこの問題を取り上げる人がはたして真面目に数学と向き合っているのか?作問者、数学系YouTuber を敵にする発言をしますが、私に言わせればこれを取り上げる人の神経を疑います。軽蔑すらします。そのくらい酷い問題です。これを「伝説」とか言ってる人は頭が沸いているとしか考えられません。

ですので、書いといていうのもなんですが、中は見なくて結構です。学べることは殆どないです。しいて言えば、リアルタイムで私が何を考えているかを感じ取れる程度でしょうか。

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一橋大学 兼松講堂
2008年9月20日、Wiiii撮影、Wikipediaより

問題

1000以下の素数は250個以下であることを示せ。

解答解説

どうせ 2, 3, 5 の倍数を数えても足りないんだろうなと思いながら、ひとまず次の個数を計算していきます。

・2の倍数の個数は 1000 ÷ 2 = 500個
・3の倍数の個数は 1000 ÷ 3 = 333 … 余り 1 で、333個
・5の倍数の個数は 1000 ÷ 5 = 200個
・2の倍数かつ3の倍数、すなわち、6の倍数の個数は 1000 ÷ 6 = 166 …  余り 4 で、166個
・2の倍数かつ5の倍数、すなわち、10の倍数の個数は 1000 ÷ 10 = 100個
・3の倍数かつ5の倍数、すなわち、15の倍数の個数は 1000 ÷ 15 = 66 … 余り 10 で、66個
・2の倍数かつ3の倍数かつ5の倍数、すなわち、30の倍数の個数は 1000 ÷ 30 = 33 … 余り 10 で、33個

以上のことから、2の倍数、3の倍数、5の倍数のいずれでもない 1000 以下の整数は 1000 - (500 + 333 + 200) + (166 + 100 + 66) - 33 = 266個存在することになります。2, 3, 5 以外の素数は全てこの266個の中に含まれています。

ということで、266 + 3 = 269 個の中から 2の倍数でも3の倍数でも5の倍数でもない 19 個の合成数を取り除く必要があります。

ここからはいくつかのアイデアがあると思いますが、7の倍数で 7 と上記に含まれないものを19個以上列挙する方法もあるでしょう。

1000 ÷ 7 = 142 … 余り 6 なので、7 × 1 から 7 × 142 までは 1000 以下となるわけですが、1, 2, ..., 142 の間に 2, 3, 5 の倍数でないものを上げていくと、
1, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 49, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 77, 79, …
とあります。

ここで、最初の 1 のときは 7 × 1 = 7 で素数ですが、それを除く 21 個は 7 とかけることで2の倍数でも3の倍数でも5の倍数でもない合成数となります。

ということで、269 - 21 = 248 となり、「1000以下の素数」もしくは「2の倍数でも3の倍数でも5の倍数でも7の倍数でもない1000以下の整数」は 248個以下であるので、1000以下の素数はが 248 ≦ 250個以下であることが示されました。

感想

コロナの影響はあるのでしょうけれども、ハッキリ言ってしょうもない問題です。時間がかかるだけの、脳みそを必要としない、美しさのかけらもない問題。

こんな問題は相手にするだけ時間の無駄というか、人生の無駄です。

随分と受験生を馬鹿にしているんじゃないですか?

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