【読書記録】こげな本。あげな本。#04

ありがたいことに、今週は僕自身にとっても4連休だったので、久しぶりに買っておいた本を読むことが出来た。ただ、今回の本は本文が4ページから始まり、あとがきが終わるのが239ページ、実質扉ページなどを含めて236ページ分あったのだが、だいたい3~4時間くらいで読み終わってしまった。(読むスピードには個人差があるだろうが、僕にとってはこれは異常なまでのハイスピードである) もちろん、中身がないとか字が大きいとかそういうわけではない。ただ、読む手が止まらなかったのだ。

『そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常』
 早川史哉

筆者の早川さんはアルビレックス新潟に所属する現役のプロサッカー選手。

最近は、テレビCMなどにも出ていますので、もしかしたら名前くらい聞いたことがあるという人もいるかもしれない。

早川選手は大学を卒業後、アルビレックス新潟のトップチームでプロとしての歩みを始める。ところが、試合前から原因不明の体調不良に襲われ、開幕から数試合出場したところであまりに様子がおかしいため病院で検査を受けると、急性白血病と診断されてしまう。

本書の内容は、その急性白血病と診断される前、診断後の闘病生活、そして現役復帰するまでの様々な苦悩。さらにはサッカーを始めるきっかけから中学時代や大学時代の話など、早川選手のサッカー人生を振り返るような内容になっている。

この本がもし、「白血病にかかった人のかわいそうな話」や「病に倒れてから復帰するまでのサクセスストーリー」などに終始しているのであれば、僕の本を読む手も進まなかっただろうし、わざわざここに感想を書いて紹介する気にもならなかったと思う。

この本には、「プロとしての心構え」、「一生つきまとっていく病への不安」、「周りの人々との関係の中で得た沢山の喜び、そして悲しみ」、そういう様々な側面から「早川史哉」という一人の人間を見つめ、その喜怒哀楽に可能な限り寄り添うことによって生まれる感動があるのだ。(ここでいう「感動」とは、心を大きく揺さぶられるということ)

正直なところ、サッカーに関する知識があまりない僕は、この本を深いところまで実感できていないと思う。この本はサッカーが好きな人、そしてサッカーを実際にやっている人に読んで欲しいと思う。あとは、サッカーだけじゃなくて本気でスポーツなどに打ち込んでいる人。そういう人が読むと、もっと深い感動が得られるのではないかと思うし、学びが多いのではないかと思う。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?