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処女懐胎を夢見て

女子にとって究極の選択——子供を生むか生まないか。
わたしにはその選択の期限が迫っている。
医療が発達して40歳を過ぎても出産できる時代だけど、妊娠できる確率やら出産や子育てのデメリットを考えたら35歳までには生みたい。
そうなってくると、アラサーは決断をしないといけないお年頃なのだ。

思えば、1歳年上の先輩は一年前には母親になっているし、同い年の友人は妊活を始めた。先日入籍した5歳も年下の彼女だって、いつ妊娠するかわからない。
周りが動き出すと、わたしも考えなければ!と、突然焦りが生まれる。
わたしが理想とするのは処女懐胎。この記事ではその理由を語っている。

●ありあまる母性

自分で言うなって話だけど、わたしは母性本能が強いと思う。
赤ちゃんや子どもを見ればかわいいと思うし、友人といる時なんか赤の他人の子どもを見て「あの子かわいい♡」って言うこともある。

わたしの母性本能エピソードでこんな面白い話がある。
大学からの仲良し4人組(わたし、A、M、S)で江ノ島に行った昨年の話。
M「結構イケメンいたよね」
A「そうだねー」
わたしと唯一の既婚者であるSは首を傾げ、「そうだっけー?」
わたし「かわいい子どもならいっぱいいたけどなー」
A「あーw かわいいかわいいってよく言ってたよねw」
このエピソードからわかるのは、わたし(拗らせ独身)とS(既婚者)は現実のイケメンには興味がないこと。そして、わたしだけ赤の他人の子供に萌えていることだ。

自己保身の為に言うけれど、わたしはショタコンやロリコンではない。
素敵だなと思うのは同世代や少し年下の男性(20歳~30半ばくらい)だ。それがたとえ二次元や芸能人に限った話であっても……とりあえず、若年層に手を出そう!というタイプではないことはわかって欲しい。

もしも子どもが生まれたら、男の子ならジャニーズ事務所に所属できるような王子様に育てたいし、女の子なら花のように凛とした美少女戦士に育てたい。
そんな妄想をするくらいには子どもは欲しい。

夢中になる男性のタイプも母性本能くすぐる系だし!
という話もしたいけれど、脱線しちゃうのでこれはまた今度。

●妊娠に至る行為への嫌悪感

こんな子育てしたいな、という夢はある。
でも、わたしにとって子どもを生む……いや、妊娠することは非常に困難なのだ。

わたしは男が嫌いだ。
いや、この言い方は語弊があるな。
基本的に男性と接する方が楽だ。同性よりも気を遣ってくれるし、嫉妬心や対抗心といった醜い感情をお互いに持ちにくいと思う。
けれど、性的な関係が絡んでくると男嫌いが発症する。

男と妊娠する為の行為をしたくない。
これは未経験からくる嫌悪感ではなく、美意識過剰とトラウマからくる嫌悪感なのだと思う。

わたしは女子大を卒業するまで、ジャニーズの嵐や関ジャニ∞のルックスが平均的で社会人になればそのくらいの人になら出会えると思っていた。
だけど、仕事をしていても街コンや合コンに繰り出しても、相葉くんや大野くん村上くんや丸山くんすらいない。(この四人、好みではないのです。ファンの方々ごめんなさい)
わたしは25歳を過ぎてから気づいたのだ。わたしが「平均的」と思っていた男性は「イケメン枠」であるという現実に。
それに二次元の男性ばかり旦那にしているから、現実的な男性は内面も外見もどうしても見劣ってしまう。
芸能人や二次元の男性のような美しい人となら行為もできるだろうけれど、現実的な男性とは無理だな、と思ってしまうのだ。

そんなわたしだけど、身近な男性に心も体も許したことがある。
周りの女の子に「顔はキレイだよね(チビだし性格悪いけど)」と言われた1歳年下の男の子。
彼とは傷つけ合った。その時のことがこびりついていて男性と「異性として」深く関わるのを恐れている面もあると思う。

美意識過剰とトラウマがあいまって……やっぱり、行為はできない。

●医療に頼るといっても

男と行為をせずに授かる方法がある。
現代医療に頼るということ。体外受精とか人工授精とか。

でも、それに関しても嫌悪感はある。
どちらにせよ妊娠する為には膣に器具を挿入する必要がある。医師といえど、男性に陰部は晒したくない。
現代は女医も増えてきたし女医ならいいかとも思ったけれど、器具を挿入するのは怖い。

男と行為をするよりマシではあるけれど、医療に頼る気にもなれないのだ。

●考えた末に至ったのが「処女懐胎」

男と行為をせず医療にも頼らずに妊娠するには、キリスト教の始祖イエスキリストの母・マリアのように処女懐胎するしかない。
厳密にいうと処女ではないけれど……ほぼそのようなものだし、男や医療なしで妊娠したらねぇ。処女懐胎のようなものじゃない。

こんなことを言うとキリスト教を信仰している方に怒られそうだけど、こんなわたしには処女懐胎しかないよなーと、ぼんやり思ったのであった。

春の陽気が続いた後に急に冷え込んだ本日も、わたしは女子を拗らせている。

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