KIRINJIとブルーチーズは、大人になるほど好きになる

※2019年1月30日のブログ記事より。

最近、KIRINJIの良さが急に分かるようになった。
あの訳の分からないコード進行とぶっ飛んでる歌詞の上に、優しく乗る歌声がたまらん。

ご存じの通り、KIRINJI(キリンジ)は2013年を境にメンバー編成が大幅に変わっていて、やはり堀込兄弟で活動していた“前期”の楽曲が素晴らしい。

……と、思っていたのだけれど。

ストリーミングサービスでよく聴いている曲を見直してみたら、どうやら私は“後期”のメンバーでリリースされた「愛をあるだけ、すべて」というアルバムが死ぬほど好きらしい。
メジャーデビュー20周年を迎えた2018年に、発売されたアルバムだ。

「今回も尖ってますね~」の一言で片付けられがちな後期KIRINJIだけれど、「愛をあるだけ、すべて」はそんなに尖っていないと思う。
むしろ堀込高樹さんが、結構等身大で“おじさん”している。

例えば、私が1番好きな「新緑の巨人」
(サビの「メランコリー」の音の動きが、堪らない。)
タイトルは、某漫画についての子供のうろ覚えから来ているそうだけれど、まぁ言ってしまえばオヤジギャグみたいなものだ。

アルバムのリード曲である「時間がない」なんか、50歳を目前にした高樹さんが「残り半分て短すぎるね」とか歌ってるんだから、もうそのまま。

他の曲でも「hey, siri」とか「ググれよ」とか、懐かしい言葉を散りばめていて。
今の時代なら「OK, Google」でしょ!と突っ込みたくなるものの、その無理をしていない言葉選びが、聴いている側にも「そのままでいいんだよ」って言ってくれている気がして、すごくホッとする。

そんなことを考えながら、今日もブルーチーズを片手に、KIRINJIに聴き入る。

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