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初めての雪

子猫のミケがコタツで丸まっていると
何やら騒がしい子供の声が外から聞こえて来た
気になったミケは、コタツから顔だけを出して窓の方を見てみた

窓ガラスに白いものが張り付いては消えた
よく見ると、それはどんどん落ちてきた
ミケは首を傾げコタツから出ると、ぷるっと震えた
部屋を横断して縁側の廊下まで歩いて行き
背伸びをしてガラス戸に前足を乗せながら外を見た
庭に舞い降りた雪は、地面を白く変えつつあった
そのうっすらと地面を覆った雪に、ミケは好奇心を動かされた

今度は勝手口に移動した
ドアの隙間から右足をそっと地面に下ろしてみる

ヒュッ!

ミケはあまりの冷たさにその足を引っ込めた
そしてまた、ぷるぷるっと震えた
暖かい部屋に戻ろうとしたが
目の前のくっきりと残された自分の足跡が気になってやめた

今度は左足を白い地面に置いてみた
足跡が2つ並んだ
ミケは何だか面白くなってきた

ぴとっ! 

ぴとっ! ぴとっ!

ぴとぴとぴとっ!

ぺたぺたぺたっ!

庭はミケの足跡でいっぱいになった
そしてミケの足は冷たくなって感覚がなくなっていた

部屋に戻ったミケは、コタツの傍でぺろぺろと足を舐めた
暫く舐め続けている内に、足の感覚が戻ってきた

その間も雪は降り続き、ミケがもう一度背伸びして庭を見た時には
足跡は消えていた

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