なぜ私は「香水」という曲のあの部分が気になるのか

流行ってる音楽に抵抗を感じる。

過去記事で紹介したが、私には音楽でデビューしていたアーティストの時代があった。

のくせに、というかそのせいでなのか巷で流行る音楽を拒絶する傾向がある。

ただ別に「絶対聴かないぞ」という感情でもなければ、天邪鬼的な考えでもない。

本当に適切な言葉が浮かばないのだけど、ただただ億劫なのだ。

私には「本家を聴く前にカバーを聴く」という悪癖がある。マジで理由は説明できない。むしろこの私が誰かに解説してほしいくらいだ。

つい先日になってようやくキングヌー（キングヌーンだと思ってた）という人達の白日（ベタだけど本当に白目だと思ってた）をYouTubeで異国の少女が弟と演奏しながら歌う姿を見て、

「不思議な構成の歌なんだなぁ」と今更ながら思ったくらいだ。

その後YouTubeで本人MVまで行かず、クレヨンしんちゃんの「休日」というパロディーに途中下車した。

ほう、すごいもんだな。

と原曲を知らないくせに感動した。

表題になっている「香水」という曲も、1年前からのスマッシュヒットでかなり評判が良い事も知っていた。

ただいつも通り聴くのが億劫だったので出会わずに来たのだが、先日とうとうYouTubeのオススメってやつで出逢ってしまった。

話題の「香水」ってやつに。

肩幅がすごくてビックリした。

よく見たらチョコプラの長田さんだった。

ただのチョコプラファンなので3日で300万再生を超えるこの動画はスルーできなかった。

しかし本家を見たことがないので発信者側の「MV再現」に込めた面白味は一切ない状況だ。

普通なら本家を覗いてみてからこの動画を観るのが正解だと思うが、如何せん本家を聴く前にワンクッションもツークッションも挟んで遠回りしたい私は、むしろ本家を聴くきっかけのチャンスと思い動画を再生した。

長田さんの歌声がすごく良かった。歌詞が浅いようで実は恋愛だけの歌じゃないんじゃないかと思わせる深みもあって良かった。IKKOさんが荒ぶってて良かった。途中麺の湯切りをする姿まで入って「これぞコンテンポラリーダンス」というクリエイティブが詰まった作品で良かった。

アイロンヘッドのギターも良かった。

スゲーや。芸人はスゲーや。

何度も再生した。

次に私が本家の「ゴール」へと向かう為に、挟んだクッションは本家とチョコプラを比べてみたやつ。

いやむしろクッションではなくゴールにたどり着いてた。

この人が本人か！！！肩幅狭いな！いや長田さんが広すぎなのか！

再生して感動した。

長田さんはブレスの位置やらキーやら発声方法やら結構なレベルの再現度だった事が分かった。

ただ、本家の瑛人さんの一箇所がどうしても気になった。

”今更君に会ってさぁ僕は何を言ったらいい？「綺麗になったね」口先でしか言えないよ”

口先でしか〜の「く」の入りが少し早く感じる。半拍？いやもっと細かく早い気がする。リズムをくってる感じがする。

「いや本家だけで聴きたい」

ここでようやく私は正式なゴールに辿り着いた。

気になった箇所を聴いてみる。

やっぱりなんかズレてる気がする。

１本録りで、あえてこの感じにして生感を演出したのかな。気になるところ。何度も他の箇所も全体的に聴いたけど、その箇所のみ気になる。

もう１度チョコプラ長田さんの香水を再生する。

問題の箇所が気にならない。リズムに正確にあたってる気がする。やっぱりこっちが正解な気がするなぁ。気になって何度も交互に聴いてハッと気付きました。

「なんでチョコプラと比べてんだ私」

瑛人さんのあの箇所には徒ならぬ演出があったかもしれないし、表現に正解や不正解もないはずだ。

長田さんの異常な肩幅には何か詰まっているのかもしれないし、IKKOさんの麺を湯切りするのには何かの意味があるかもしれない。

なぜ私は「香水」という曲のあの部分が気になるのか。

「それは、本家を先に聴かない悪癖のせいだよぉ♪」

ちょっとサビに寄せてみました。

読了ありがとうございました。