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神様の世界史49 犠牲を捧げるのは何のため?

アダムとイブ(ハワ)の子供達、カビールとハビールのお話の続きです。

カビールの結婚相手が、弟ハビールのお相手よりも可愛くなかったため、
むっとしてしまったというお話、覚えていらっしゃいますでしょうか。
お陰でカビールは、弟に対し
「ずるいじゃあないかあ!」と思ってしまったわけですよね。
そして、その”ずるい、ずるい”とった思いは妬みであって
それが、悪の諸元である、
という事を前回のメルマガで書いてみました。

こんにちは、ファーティマ松本です。

今回のお話は、モヤモヤとしているカビールに対する”新たな試練”についてです。

ある日、お父さんであるアダムが二人に対し
「神様に犠牲を捧げなさい。」と命じました。

この事から、人は大昔から神様に犠牲を捧げていたことが分かります。
日本の昔話を読んでいても、たまに出てきませんか?
お話の世界だと、よく女の子が犠牲の対象になったりしていますが、
実際にそういったことって、起きていたかもしれませんねえ~。(こわーい)
 
イスラム教的に”犠牲 を捧げる”って、実はまだまだ続いているんです。
”犠牲祭”って聞いた事、あるのではないでしょうか。
預言者イブラヒーム(エブラハム)の慣習に基づいて行う年中行事です。
巡礼を行った後に、羊やら牛、またはラクダなどを屠殺とするのが決まりになっています。
巡礼に行かなかった人も(経済的に無理がない限り)屠殺をして、そのお肉を頂きます。

ただ、
私達が牛やら羊やらを屠殺して、犠牲を捧げると言っても、
決してそれによって神様が何か得をするわけではない、という事は注意しておかないといけません。
なぜなら、
神様こそが、私達にいろいろな食べ物を与えてくださっているわけで、
私達サイドが、神様に何かを与えるなんて、おこがましいにもほどがありますからね。

神様も、クルアーンの中でこうおっしゃっています。

『そしてそれら(動物が)横ざまに倒れ(動かなくなったら)あなた方はそれを食べ、
 また口に出して請わない者、物乞いする者達に食べさせなさい。
 このように、それらをあなた方(の用に)供させるのもあなた方に感謝の念を起こさせるためである。
 それらの肉も血も、決してアッラーに達するわけではない。
 彼に届くのは、あなた方の篤信(タクワー)である。』(22-36、37)
 
牛も羊も、全ては神様が、私達の為にお創りになったものです。
神様は、そういった食べ物は全く必要ないのです。
じゃあ、なんで犠牲なんてやらせるの?という話になりますが、
上記のクルアーンの句によれば、
”感謝の念を起こさせるため”とあります。

食べ物を食べられるというのは、本当に感謝しかないですよね。
自分の手を使って、自分の口に食べ物を運び、それを消化して
身体のエネルギーに変えられるなんて、本当に有難い事です。
感謝しかありません。
また
”感謝”が出来るというのは、またそれだけで有難い事であります。
感謝のない所に、心の平和はやってきませんから。

感謝については、このブログで何度も書いてきましたので、
今回は、大きく割愛します。

犠牲を捧げるというような、あまり楽しくないことをやらせる、
もう一つの理由を考えてみましょう。
まず、
神様が、私達に何かをしろと命じられる時は、
そこにたくさんの利点があるということを知っておくことは大切です。
そしてもう一つ、
その命じられたことをやるか、やらないか、というのを神様は見ていらっしゃるという事も
特筆すべきことです。

やれと言われたことに対し、やるのか、やらないのか。
そうして、やるなら、どうやるのか、
そういったことを見ていらっしゃるわけです。

さて、
カビールとハビールの犠牲問題です。

2人は、神様に犠牲を捧げるように言われたわけですから、
(犠牲を)”やる”ことにしました。

カビールは、農業担当
ハビールは、動物の飼育ですので、
ハビールは、自分が飼育している動物の中で、一番良いものを犠牲に捧げました。
カビールの方は、反対にあまりよろしくない状態の作物を捧げることにしました。

2人が各々の捧げものを置くと
空から火が落ちて来て、、羊がアッという間に消えてなくなりました。
これは、神様がその犠牲をお受けになられたというサインです。

みんなが見ている前で、
ハビールの犠牲は神様に受け入れられ、
カビールのものは、受け入れられなかったというのが
”バレバレ”になってしまいました。

カビールとしては、面白いわけがありません。
神様には、請けいられない。
そして、周りの人にはバレバレ。
その上、相手は、前々から憎たらしかったハビールです。

もうこうなったら、面白いわけがなしじゃあないですか。
カビールは何と、、、!

続きは、次回です。

今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!

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