『マルホランド・ドライブ4Kレストア』を観た
マルホランド・ドライブ4K
約2時間半、どっぷりとリンチワールドに浸かる。
なんだかよく分からないという感覚もあるし、考察サイトを見て答え合わせをついしてしまうような感覚もある。もっと直感的に見ている自分もいる。
考察系のYouTubeや記事はネット空間にいくらでもある。
私が感じたのは「夢」というものに対して解釈も、それを表現する自由度が高いものだということであり、映像表現というのは多かれ少なかれ「夢のようなもの」を提示するものだということをマルホランド・ドライブの鑑賞から感じることが出来た
本編を観て考察系の記事を拝見する。
どこからが夢で、どこからが現実で
という提示が明確にされていて、なるほどと膝を叩くこともある。
が、考え方によってはそんなことどーだってよくて、この映画そのものが一種の悪夢的な体験でもあるし、ハリウッド女優を目指すという儚さその表裏一体が混然となった幻のようでもある。
夢を目指した女が、夢のようなものを見て、夢か幻のように堕ちていく。そうした時間経過のような感覚は日々様々なところである。
夢であればよかったのに、と思うようなこともあるし、今の現実が夢のような出来事と思えるくらいに面白いこともある。
人間は夢見心地が必要なのだと感じる。
夢のような空間を擬似体験させるかのごとくテーマパークがあり、ショウがあったりする。
夢ってなんだろう。
何故夢を求めるのだろう。
夢は何故華やかな感じなのだろう。
華やかな感じにそそれやすくなるのはなんでだろう。
およそ夢のような世界であるハリウッドで起こる世界に、夢を見ようとした人たちの闇の体験。
それはそうと一年半前、私もハリウッド地区に行った。
初めてのアメリカで、それこそあれは夢だったのではないか?という体験を沢山した。そんな磁場がハリウッドにはあるが、同時に恐ろしくもあった。
夢という概念なのか、偶像なのか、具体なのか。判然のつかない映像世界の中で、今日も映画に夢を見た。
ああ、面白かったや。
マルホランド・ドライブは悪夢のような面白さがある。
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