ハイヒールの似合う大人になるはずだった私

 ハイヒールの似合う大人になるはずだった。
メイクも上手で笑顔の綺麗な女になるはずだった。
今の私はどうだろう?
結局子供のまま何も変わらない。


子供のころは30代になったら、全然違う人間(大人)になると思ってた。
自分から見た両親やまわりの大人たちのようになるんだと思ってた。
でも、どういうことか年を取っても全く変わらない自分がここにいる。
同級生には良くも悪くも全然違う人になっちゃっている人もたくさんいる。
そんな中でなんだか、変わらない私はぽつんと置いて行かれている、そんな気持ちになることもある。
以前数十年ぶりに電話した友人に「変わって無くて安心した」と言われたことがある。
私は何で変わらないんだろう。
変わらなくてはならない状況にならなかったから?
昔は仲が良かったけれど、だんだん離れてしまった人。
逆に接点がなかったけれど、仲が良くなった人もいる。
ほぼ地元に住み続けてて、周りにも恵まれてて。
ずっとなぜだろうか考えているんだけど。
別に自分を特別貫いているつもりもないし、できればいいほうにかわりたいとは思ってる。
気が付かないうちに変わっているのかな?
理想と現実はかけ離れすぎていて、なんだかとってももどかしい。
ちょっと脱線するけれど、実は特別これと言って特技もない。
続けていることもゲームくらい。
本当に面白みのない普通の人間になっちゃったもんだ。
夢あふれてたあのころの気持ちもしぼむ40代を目前にして、こんなこと考え始めてだんだん寂しい気持ちになりそう。
でもね、変わらないって最近はすごく素敵なことかもしれないって思い始めて。
変わらないっていうことは、本当は難しいことなんじゃないかなって。
自分から変わってしまう人がいる。
環境で変わってしまう人もいる。
でも私は変わる必要もないくらいに平凡に生きてる。
特別いいこともないけれど、変化も少ないけれど、刺激もない。
その代わり悪いことや、環境の悪化もなく幸せに生きているということなんじゃないかなって。
それは周りの家族や友人たちのおかげといっても過言じゃないし、本当に感謝していることの一つ。
だから周りになんか返せてるかっていうと全くもってしてなくて。
(課題ですね)

あの頃思い描いていた「ハイヒールの似合う大人」とやらにはなれなかったけれど、幸せな大人には、なれたんじゃないかな?
だから変われなくたって、私の人生これで良しとしよう。っていうか120点満点だ。


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