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旭川ライブハウスモスキートという愛すべき場所

旭川の市街地、古い雑居ビル地下にあるライブハウスMOSQUITO
時々私はこちらに併設されたスペース、寄付制酒場ボウフラにてドリンクを提供するお手伝いや酒飲み主婦のおつまみを作らせて頂いている。

この場所に私が感じている魅力は「音楽に携わる人以外も受け入れてくれる懐の深さ」だったりする。
私が通いだしてまだ4年ちょっとだが、本当に多種多様な方々と出会えている。
ツアーで来ているミュージシャン、地元で活動しているバンドマンの他、美容師、カメラマン、デザイナー、イラストレーター、彫り師、ライター、カレー屋、呑み屋のママ、舞踏家、現代美術家…
時々「私はただの主婦だから!」という方と出会っても、目の前で繰り広げられる目まぐるしい会話の展開を誰よりもうまく回していたりしてその才能に驚かされたりする。

あの場で出会う人、みんながアーティストのように私は感じている。

私自身は幼少時ピアノを習っていたにも関わらず楽譜がないと弾けない残念な仕上がりな為、バンドを組んだりプレイヤーになることはない。
しかしながら音楽もライブを浴びるのも好きなので若い頃からよく「ライブハウスに呑みに行く」という行動をとっていた。
一緒に呑む友達がいないときはバーでもクラブでもなくライブハウスへ向かうのだ。
東京では渋谷の乙やDESEOがその場だった。
その日入っている店員さんに適当な話を聞いてもらってビールを呑んでその場で流れている音楽を身体に通す。

旭川に帰ってきてMOSQUITOと出会った時にそんな「安息の地」を見つけたような気持ちになった。

そんな愛してやまない場で今回、汚軽田夢子11回目の生誕祭を開催させて頂いた。
オーナーの大西さんには一年程前から内容をどうしようか、日程どうしようか、アレやりたい、あの人呼びたい!と思いつくままにたらたらとお話を聞いて頂いて気づけば自分の半生を語りつくしたのではないかという程お話を聞いてもらった気がする。

大西さんは私の頭の中にだけ存在しているイメージを共有して、それを現実の空気として現わして頂く最重要人物であった。

イベント当日はびっくりするほどの暴風雪で
就航率99.7%を誇る旭川空港ですら欠航便が相次ぐほど。
当日入りを予定していたアーティストの乗る便が欠航になって急遽新千歳に降りてもらったり、前日から道内に入っていたアーティストも陸路でホワイトアウトの中なんとか辿り着いてくれたり。(本当に皆無事でよかった)
リハのタイムテーブルもあってないようなものになっていた中
一番時間がかかると思われていたアーティストのリハがとんでもなくサクサク進んでいた。
到着直後にリハに応じてくれたアーティストにも感謝だが、多くの経験を積んできた大西さんの感覚の良さによるものが本当に大きかったのだろうと感じた。

今回のイベントで私が一番楽しみにしていたのは皆が皆何かと出会うことだった。
ご来場いただくお客様には「まだ見たことないショー、聴いた事ない音」と出会って欲しかったし、場所自体にも「初めての使い方」と出会って欲しかったし、出演アーティストの皆にも各々お互いの音の良さと出会って欲しかった。
最後の出会いに必要不可欠なのは大西さんの技術だった。
(言わずもがなそこには絶大な信頼があった)

終演後出演アーティストから聞いた声の中で断然多かったのは「やりやすかった」「音が良かった」「音が決まるのがめちゃくちゃ早くてびっくりした」という声で念願叶った私はひそかにガッツポーズをしたのだった。

皆が皆を面白がって楽しんで、初めましての人やモノとも
終わるころには「だいすきー!らぶー!」てなるような空間だった。

全てを受け入れて暖かく包んでくれたMOSQUITOを私は今後も愛していきます。

オーナー大西さんがベースを務めるバンドもめちゃくちゃ素敵で大好きなのでシェアします。
TG.Atlas
GOdmOUnTain

旭川にこういう場があって本当に良かった。
いつも美味しいビールと刺激をありがとうございます。






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