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僕はいつの間にか会社に毒されていたのかもしれない

通勤時はいつもradikoで好きなラジオ番組のアーカイブを聴いている。音楽を聴くのも良いけど、娯楽としてラジオを取り入れると、通勤時間にも楽しみを見出せる。今日は帰りに乃木坂46の「の」を聴きながら車を運転していた。

ラジオメール紹介の中で「最近本部へ移動して、1ヶ月の残業時間が30時間を超えました。以前は一年間を通して一桁くらいの残業だったのに。仕事が多くて大変です。」というお悩みメールが取り上げられていた。

僕は車を運転しながら「おいおい30時間なんて普通だろ」と1人声に出していた。そしてその瞬間はっとした。もしかして世の中30時間を超える残業は普通じゃないのか!?残業がほとんど無い人の方が多かったりするのか!?

と。大きな衝撃を受けたので、帰ってすぐにネットで調べてみた。出典データによって数値は異なるが、3~4割くらいの人は残業時間が0~15時間以内という感じだった。半数以上とか言われたらショックで寝込みそうだったから、そこまで多くなくて少し安心したが、案外多いものだ。

残業時間というのは業種によって大きく異なる。単に人手不足で仕事の絶対量が多い場合も現代ではよくあることだろう。僕の場合は業種により発生してしまう残業というのがある。製造業で、不具合対応や作業等で定時時間内に絶対に終わらないことが多い。確かに単に仕事量が多いというのもある。その分人手で賄えば一人あたりの残業は減らせるかもしれない。

そもそもうちの会社はどの部署も毎日のように定時で帰るという考えは無く、残業するのが当たり前になっている。基本は月35時間以内、という決まりがあるが毎月ちょうど35時間くらいの残業量だ。

入社してから10年ちょっと。すっかり当たり前になっていたその考えが当たり前じゃ無い人がいることに、自分がすっかり会社に洗脳されていたことに気がついて少し衝撃だった。もしも毎日定時で帰れたら…自分の時間が毎日倍くらいに増えて、やりたいことが沢山出来る。もしかするともっと人生豊かになっていたかもしれない。

そう思うと今の会社は失敗だっただろうか…という考えをしてしまう。しかし毎日定時帰りとなると、流石に今よりも収入は下がるだろう。例えば今目の前に残業時間がほとんど無いがその分給料が少ない仕事と、月30時間あるがその分残業代は出る仕事があって、どちらか好きな方を選べる状況になった時、僕はどちらを選ぶだろうか。

正直僕はお金が無いと不安になるし生活レベルを下げたく無いから、今と同じ残業がある会社を選んでしまうと思う。サイドFIRE出来るほどの投資資産が沢山あれば、間違いなく残業が無い会社を選ぶだろうけど。

やっぱり世の中お金が無いと何事も選択肢を増やすのは難しいなと感じる。もし潤沢にお金があれば、僕は自分が本当に楽しいと思える仕事を探すために転職に踏み切れるだろうに。

残業が無い会社とある会社を選べるとしたら、世の中の人はどちらを選択するだろうか。お金と時間を天秤にかけて、案外半々くらいになっていそう。


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