ドラフト候補分析~藤原恭大~

第三回の今回は大阪桐蔭の藤原恭大外野手についてです。

今年のドラフト候補の高校生の中で、間違いなくこの選手はモノになると感じているのはこの選手です。

左投げで外野手という広島的には補強ポイントではないところですが、普通に来てほしいです(笑)

藤原にはそれだけの魅力があります。

その藤原の魅力について本noteでは分析していきます。

●成績

甲子園での成績と昨年のU18の打撃成績が上記表となります。

根尾と同じように2年時の甲子園では春の決勝で2本塁打放ったものの、それ以外では注目度に釣り合うような成績が残せていませんでした。

しかし3年生になり、1番から4番へと打順を移し、返す役割に回ったことが功を奏してか最後の夏には3本塁打放つなどグッと成長した姿を見せてくれました。

もう少し細かく成績を見ていくと、27安打中16本と安打の半分以上が長打となっており、その強打者ぶりが窺い知れます。

また四死球がわずか2個と少なく、積極的にガンガン打っていくタイプで1番打者適正がありそうなタイプです。

最後におまけ的につけた昨年のU18での成績ですが、木製バットながら打率.333を記録するなど、2年生の時点で木製バットへの対応力を見せていることも大きなプラスポイントです。

●打撃

これまでは本質的には外野手の間を破る打球の多いギャップヒッターという印象でしたが、今夏の甲子園の3本塁打でだいぶ印象が変わりました。

プロでも20本塁打はコンスタントに狙えそうな打者に変貌を遂げてきたなという印象です。

藤原の素晴らしいところとしては、まずどの方向にも広角に強い打球を打てるところです。

今大会の3本塁打はそれぞれ左中右にそれぞれ打ち分けました。

それに加えて打球の速さも図抜けています。

この沖学園戦の第2打席のツーベースは本当に素晴らしいですね。

一瞬にしてフェンスに到達する打球の速さもさることながら、センターから左中間に逃げていく打球になっているのもポイントが高いです。

きっちり内からバットが出てきている証ですからね。

しかもインサイド・アウトサイドのコースを問わず捌くことができます。

インサイドは同じくプロ注目の浦和学院・渡辺のストレートを捌き、アウトサイドは沖学園戦でレフトスタンドにぶち込みました。

またチームメイトの根尾と違って捻りも少なく、きっちり捻転差(割れ)をきっちり作れているため(多分)、どんなボールにも対応できる形が出来上がっています。

正直私の目からは弱点が見つかりません。

後はプロのスピードに慣れるだけではないでしょうか。

●守備

センターを守っていますが、外野守備もかなりレベルは高く、守備範囲は広いです。

また投手としてMAX144㎞を記録するとも言うその強肩で準決勝の済美戦では捕殺を記録するなど、高校生とは思えない守備レベルです。

少し話は変わりますが、今年の大阪桐蔭は捕手・小泉、遊撃手・根尾、二塁手・山田、中堅手・藤原とセンターラインの守備のレベルはかなり高いものにあったように思います。

●走塁

甲子園通算盗塁数は3つとそこまで多くはないものの、足自体は速く、走塁レベル・意識ともにかなり高いです。

上記リンクの動画の最初の打席なんかは、藤原の走塁レベルの高さが表れています。

外野手の間に飛ぶシングルヒットクラスの当たりをツーベースにしてしまう足は、野手からしたらかなりの脅威でしょう。

走塁面はプロでも十分ウリにできるクラスのものと言っても問題ないでしょう。

●その他

大阪桐蔭というおそらく日本の高校で野球をするのに最高の環境で鍛え上げられてきたプラス勝利を使命づけられた中で甲子園3度の優勝を達成したメンタリティーを持っているのは、高校生ではなかなかお目にかかれないでしょう。

かなり野球に対する意識も高いようですし、その辺りから崩れていく様はあまり想像できません。

メンタリティー的な部分もプロ向きと言ってよさそうです。

●総評

正直プロで失敗する要因が故障以外まるで見つかりません。

しかも春夏連覇の箔付きで顔も良いですから、人気が出るのは間違いないでしょうね。

どこの球団に入っても、変にいじられない限り打撃・守備・走塁どれも間違いなく通用するでしょう。

マイナス点は左投げの野手で守れる守備位置が決まってしまってることくらいでしょうか。

あまり良い例が思いつきませんが将来像としては長打力のある中日・大島といったところでしょうか。

トリプルスリーも十二分に期待できる逸材です。

#野球 #高校野球 #大阪桐蔭 #藤原恭大 #外野手

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?