来季こそ正念場
まだ今季の優勝チームすら決まっていない状況ですが、少し視点を先に移して来季のことについて少し考察していきたいと思います。
来季の不安材料として真っ先に挙がるのは、今季軒並み数字を落とした投手陣でしょう。
それとともに私が不安視しているのが「タナキク」の状態です。
一昨年と昨年の連覇には1番打者と2番打者を打ち、大きく貢献しましたが、今季は両者ともに成績が低迷し下位打線を経験するなど、過去2年とは少し味の違うシーズンとなっています。
田中は2015年からショートでのフルイニング出場が続いており勤続疲労の蓄積、菊池は膝を故障しながら試合に出続けるなど下半身のコンディション面に不安を抱えているという事情があります。
上記のような事情が要因となり、今季の成績低迷に繋がったのではないかと私は以前より分析しています。
そしてそんな両名も30代を目前に控え、そろそろ後継者の育成という話も出てくる頃合いになってきました。
実際ソフトバンクよりトレードで曽根を獲得し、二遊間のデプスを厚くしたり、ドラフト戦線でショートを守れる高卒内野手の報徳学園・小園等をスカウト陣が高く評価している様子が見られるなど、フロント的には後継者育成を意識して着々と進めているように感じます。
しかし現場レベルでは、現状タナキクが99%二遊間を占有している状態でタナキクの下に続く選手を育成する意思があまりないようにも感じます。(そもそも二遊間のデプスの薄さ問題もありますが)
ですので今季成績を落としてしまったタナキクの両名がいかに来季盛り返してくるか、もしくは今季と同様に低迷してしまうのかは来季だけでなくそれ以降のチームを占う試金石となるのではないでしょうか。
もし来季も低迷するようだと、他球団に対し相対的なアドバンテージとなっていたセンターラインの打撃力と守備力の両立という面を失いかねず、後継者問題ももっと加熱してくるでしょう。
しかし上記の通り二遊間はタナキクの占有状態であり、後釜のいない状況ですし、今年のドラフトで有望な高卒ショートを獲得しても綺麗に世代交代はできないはずです。
これに対しては大学社会人の中からドラフトで発掘するか、西川・安部も絡めた大胆コンバートを行うなりしないと、現状の1軍半~2軍の選手では対応できないでしょう。
ですので来季彼らがいかなる成績を収めるかは、今後の広島野手陣の強みを一つ失わないためにも非常に重要になってくるのではないでしょうか。
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