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「ペルソナを使う目的」

ペルソナを使う目的の一つとして、顧客やユーザー像を理解することがあります。
プロダクト開発などにおいて、サービスを企画する人と開発者など関係者間で顧客やユーザー像を具体的に把握、共有するための手法です。

これまでは、マーケットセグメントや顧客セグメントなどの「セグメント」による手法が有効でした。
1. セグメントの規模、経済的市場価値の検討
2. 市場や顧客が備えている統計的なデータ、所得別、地域別、年齢別などの項目による分類
3. 顧客の購買行動や選考動向の検討
上記手順によって市場や顧客を細分化する方法です。
結果として、
例)所得が年収500万円の40歳の会社員で家族は妻と子供1人、都市近郊に住み、趣味はサイクリングで30万円の自転車に小遣いを費やすといった顧客像が浮かびます。

しかし、これでは真の顧客満足につながるような商品やサービスを理解するにはデータが少なすぎます。
・顧客の行動や関連性、その根底にある価値観を知ることができない。
・人生の目的や夢は何かを理解できない。
など、顧客やユーザーそのサービスを購入し本当に解決したい課題が何なのか、ニーズは何かということを理解できないのです。

顧客セグメントの方法とペルソナとの違いとしては、その重点を置くところによります。
・ペルソナは、人間の行動や精神、気持ち、生きがいなど、生身の人間を描き出すことに重点を置きます。
・顧客セグメントは、統計的なデータから細分化していくことにより、該当する人物像を描きだすことに重点を置きます。

ペルソナというのは、セグメントによる分類も利用しつつ、より詳しい生活態度や行動、その行動をとる理由を把握し、その人のかこにさかのぼって人間性を作り上げてきた背景や現状をとらえます。
これにより、カスタマー・エクスペリエンス「顧客経験」を把握し、「何を持って豊かな人生と考えているか」を理解することが重要です。

注意点としては、ペルソナを作成して満足するだけではなく、それをしっかりと活用できることを心掛けるようにしましょう。

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