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ペルソナ実践プロセス第一段階「決断」

ペルソナ手法を実践するプロセスには「決断」「ペルソナを作る」「ペルソナを使う」の3つのフェーズがあります。
まずは「決断」について紹介していきます。

1.決断
ペルソナをプロジェクトに取り入れるという決断する際には「予算」と「ペルソナを使う意味がわからない」という問題が発生します。
そもそもペルソナを作ったからといって直接的に利益が生まれるということはありません。
ペルソナをうまく使いこなせなければ無価値となります。

ペルソナ・マーケティングの予算というのは米国の企業のコストは平均4万7000ドルであるという調査もある。
ペルソナを本格的に作るには少なくともアンケートやインタビューへの協力者を雇う費用と謝礼の費用が発生する。
さらに、的確な調査を行うためにプロのインタビュアーの助力を得るならばそこにも費用がかかる。

ただ、こういった費用については、どの程度本格的にペルソナ開発を進めるかによって大きく変動する。
試験的にスモールスタートとし、既存データをペルソナ化した「簡易ペルソナ」で仮説の共有をする程度なら費用は抑えることができる。
また、アンケートやインタビューの段階でも知り合いの協力を得ることができれば費用を削減できる。

ペルソナを使う意味については、今後行わられるプロジェクトにおける全ての会議において全員がペルソナを共有しているのといないのとでは、その質に大きな影響を及ぼします。
通常の会議では各メンバーの頭の中にあるユーザーのイメージというのはバラバラで全員の頭を開いてテーブルに並べてみることができれば、一体誰のためのサービスを考えていたのだ?というぐらいな状態が想像できる。
セグメントを行い、都内、大学生、趣味はランニング…などと定性、定量データを集めてもそのイメージというのはバラバラになってしまうものである。

しかし、ペルソナによってそれらのデータをもとに1人の架空の人物に擬似人格を付け加えていくことで全員がその1人の人物をイメージできるようになる。
その架空の人物には「名前」もつけ、「顔写真」も用意する。
そうすることで、従来の会議で起こっていた
・ユーザー像のばらつき、誤解
・シーズベースの思考
・目指す方向性が統一されない
・生産性の低下
・プロジェクトメンバーのモチベーション低下
などの問題を減らすことができます。

また、SNSの普及によりこうしたアンケートやインタビューのやり方も変化してきているので積極的に活用することをお勧めしたい。

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