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ペルソナ実践プロセス第二段階「ペルソナを作る」

ペルソナ手法を実践するプロセスには「決断」「ペルソナを作る」「ペルソナを使う」の3つのフェーズがあります。
「ペルソナを作る」フェーズについて紹介していきます。

2.ペルソナを作る
ペルソナを作る際には、「時間が足りない」や「チームメンバーがペルソナの価値を疑う」「既存の顧客イメージから離れられない」といった問題が発生します。

・時間が足りない
「簡易ペルソナ」であってもその工程は11工程あり、データの収集、要素の確定、スケルトンの作成など、とりわけインタビューを実施しようとすれば対象者との時間調整が必要になり、これに手間取ることは多い。実際に大学教授1人にアポイントをとり、インタビューを実施し分析するまでに1週間以上かかったこともある。
実際に作るとなるとその工数は結構なものとなるだろう。

しかし、一方で調査の時間を短くする工夫もできる。
調査手法に関してはプロジェクトの目的に叶い、短時間で行えそうなものを選び、インタビューの対象者を絞り込み、回数を減らすということもできる。

ペルソナは会議1つとっても効率が上がるはずであり、この認識をチームメンバーで共有し、時間を作り出す方法を考えると良い。

・チームメンバーがペルソナの価値を疑う
「決断」のフェーズで全員が合意したとしても、「ペルソナは本当に役に立つのか」という疑念がよぎるものである。
これを晴らすためにはプロジェクトにとってペルソナが有益であることを伝え続けることが重要となる。
ペルソナを作るときはなるべく様々な立場の人に参加を促し、プロジェクトメンバーを巻き込みながら全員でペルソナを作り、使うことが前提となる。

・既存の顧客イメージから離れられない
既存の顧客イメージから離れられない場合には、「顧客はこうするはずだ」という自分たちの思い込みをなくす必要がある。
ターゲットとなる顧客の真の姿表すものを作っているのに、完成したペルソナがこれまで自分たちが想定していた顧客となんら変わりがない結果にもなりかねない。

ペルソナが本当の顧客像になるように、各段階においてペルソナと元のデータの関係を確認することを心がける必要がある。
ペルソナは仮想の顧客ではあるが、本物の顧客データから作りあげるものであり、作り手の思い込みを膨らませたものになってはならないのだ。

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