見出し画像

第六感?五感以外の身体感覚 ~ビジョントレーニングと密接なつながり

固有受容感覚と前庭感覚

人には外界を感知するセンサーとして視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚のいわゆる五感が備わっています。このことは多くの人に知られており、そのためビジョントレーニングも視覚だけを鍛えるトレーニングだという認識をされる原因にもなっています。
ですが、一般にはあまり知られていない感覚「前庭覚と固有受容覚」というものが人の感覚には備わっており、しかもそれはとても重要な感覚として働いています。

前庭覚とは

前庭感覚を受容する前庭器は内耳に存在し、スマホでいうところのジャイロセンサーと加速度センサーの役割を果たしています。

画像1

このセンサーと触覚、視覚とこの後説明する固有覚が複雑に組み合わさりバランスや傾きという平衡感覚の制御を行っています。

固有覚とは

もう一つの感覚「固有覚」の受容器は筋・腱・関節などに存在し、重さや位置、運動の状態などを感知しています。
例えば物を持った時に重さを感じる事、二つの物体を持ち比べてこっちのほうが重いぞって感じたり(重量覚)、押されている力と同じ力で押し返したり(抵抗覚)と縁の下の力持ちのような非常に重要な感覚となっています。

こういった基礎感覚を組み合わせてバランスよく統合することで人は高度な学習や動きを行うことができるんですね。
普段何気なく行っている、ボールを投げることやキャッチする事って実はとても高度なことをしているんですよ。

そして、トレーニングを行う場合は簡単な所から徐々に負荷を高めていくことが重要になります。

背中でボールキャッチ

片方の手は肩越しに背中側でボールを持ち、もう片方の手は腰のあたりに受け取る準備をしてボールを持っているほうの手から落とすように背中側でボールをキャッチすることで、位置覚を刺激し脳の地図に書き込んでいくトレーニングになります。

画像2

視覚に負荷をかける

さらにレベルを高める場合は、視覚に制限を掛け負荷を高めることでバランス制御に対して固有覚や前庭覚の情報重要度を高めて視覚情報が足りない状況においてもバランス能力を高めていくことが可能です。

その他にも無数にトレーニングは考えられますね。
こういった知識を持つことで、今トレーニングでなにを行っているのかが明確になるとそのトレーニングの効果は高まると思いますのでちょっとだけ意識してみてください。
では、また次回。


>>next
周辺視野を使った反応速度アップ術

<<back
ビジョンコンディショニングの基礎④


この記事の関連ワード
固有受容覚,前庭感覚,バランス,ビジョントレーニング





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?