リクルートを辞めてコーヒー農園をつくった話。
僕はコーヒー農園に通い続けました。
コーヒーが好きで好きでたまらない。コーヒーの美味しさでも1番の核は、「農園でどうつくるか」。
2018年に精製所をつくって生産をはじめ、新たな農園で今日、コーヒー農園のオーナー制度 "COFFEE FARM OWNERS"をつくりました。コーヒー生産を自分ごとにたのしみ、誰でも生産に参加できる世界を目指して。
コーヒーは生産でこそチャレンジできる
僕がはじめてコーヒー農園に行ったのは2015年。そのときは大学生のときにつくったコーヒー屋さんLIGHT UP COFFEEを運営しながら、リクルートで働いていました。バリ島で人生ではじめてコーヒーチェリーを食べて、コーヒーができるまでの1つ1つの工程を体験しました。
実はコーヒーは収穫してからが長くて、
収穫→皮剥き→発酵→水洗→乾燥→脱穀
のようなプロセスを経てコーヒー生豆になるんですよね。
僕が行った農園の精製方法にはまだ改善の余地があると思って、アジアで一番おいしいコーヒーをつくろうと、精製所をつくるクラウドファンディングをはじめました。濃厚な農園体験でコーヒー愛が爆発してリクルートも辞めました。クラウドファンディングは成功して、2018年に新しいコーヒーの精製所をバリ島に建設しました。
コーヒーは主に、品種・環境・精製の3つの要因で味が決まります。いい環境で、いい品種を育てている農園があれば、あとは収穫した後の後処理である精製をしっかりやればおいしくなるんです。
でもこの精製の技術って、飲み手のニーズも目まぐるしく変わるし、代々受け継がれてきたやり方を守る農家さんにとっては、新しい方法を試すには非常にチャレンジングでした。まだない、おいしいコーヒーをつくるための変化や挑戦のリスクを誰が取るか。地域の1人ずつの生産者に強いるでのはなく、作り手と飲み手の橋渡しである僕たちが新しい挑戦をしていくのがベストだと判断しました。
シンプルな精製所ですが、周りの農家さんが収穫したコーヒーチェリーを買い取り、熟度や発酵時間、乾燥方法など、あらゆるパターンで精製方法の仮設検証を繰り返しました。ようやく完成したその環境にあうベストなプロセスでつくったコーヒーはもう、、最高のおいしさでした。。りんごパイのような甘さがした...。
バリ島で精製所をつくった時のnoteはこちら。
コーヒー農園は、たのしい。
おいしいコーヒーを作る農園は標高の高いところにあります。このバリ島でも1300m。
景色はこれ以上にないほど素晴らしく、自然も豊か。
そんな非日常的に美しい場所でコーヒーをつくること、それ自体が最高にたのしい体験だと僕は思いました。もうバリ島には10回以上も行き、他の国も含めていろんな場所でコーヒーをつくってきましたが、農園でコーヒーチェリーを収穫するたびに、コーヒーが好きな人にとってはパラダイスのような場所だと感じます。
2019年には簡単な宿泊小屋も建てて、日本からの参加者さんを募って、農園体験ツアーも開催しました。
そして2020年には念願の、自分たちの農園も契約しました。
目的は、コーヒーの魅力を体験として伝えること。そして地元のコーヒー農業が続くように、その価値を最大化すること。
一緒にコーヒーをつくろうよ。
こんなにもたのしいコーヒー農園の体験を、もっとたくさんの人にたのしんでほしい。
せっかく自分たちのコーヒー農園ができたので、みんなでコーヒーをつくりたい。
そう思って、コーヒー農園のオーナー制度 "COFFEE FARM OWNERS"をつくりました!!
このオーナー制度では、年間4本のコーヒーの木のオーナーになることができて、毎月の木の様子や農園の取り組み、新しい変化がレポートで届きます。実際に2ヶ月に1度コーヒー豆も届き、収穫期には収穫、精製に行くこともできて、生産者やオーナー同士でもつながることができます。
まさに、コーヒー生産を自分ごととして楽しめるような世界にしたいんです。
コーヒーは人がつくっていて、農業だから個性があるんです。バリ島なら安くすぐ行けるし、近くて親近感もあるはず。
細かい知識なんてたのしければ勝手についてくるんだ。
一緒にコーヒーをつくろうよ。
たのしいから深まる、おいしいから続く。
コーヒーは気難しいものでもないし、知らないとたのしめないものでもない。
コーヒーの気軽なたのしさ、まだ伝わりきっていないおもしろさを届けたくて、僕はコーヒーに熱中しています。
たのしい体験でみんながコーヒーをもっと好きになって、コーヒーがおいしいことでつくる人も飲む人も循環して続いていく形にしたい。
もっともっとコーヒーを楽しもう!
川野優馬
さいごに
ご興味を持ってくれた方、どんどんコメント・フォローいただけたら嬉しいです!
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"COFFEE FARM OWNERS"はこちらから
リクルート退職の思いを書いたnoteもよかったらぜひ。
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