見出し画像

同人の現在地Ⅱ┃コロナ後の展望


まず2023年の「夏コミケ」開催で気になる点が二つあります。
間接的に耳にはいってきた情報です。
一番興味をおぼえたのは、大手サークルにあまり行列ができておらず、欲しい同人誌を簡単に入手できたという報告です。

これは昔を知っているものからすれば、ちょっとした異常事態です。
この報告をしてくれた一般参加の方も、今まで経験のないことだと話していました。

以前から薄らと感じてはいたのですが、こうした「コミケ」や「同人誌」そのものから離れていく人が多くいるのではないかということです。
サブカルチャーというものは、多くのメディアが取り上げて一般化されることで、逆に興味と関心が薄れていくことが往々にしてあります。
ブームが去った後も同じですね。

今の同人の世界に昔のような熱量が感じられない。

※同人から話しがそれますが、少し前のアニメ「弱虫ペダル」なども含めた影響から、ロードバイクブームがありました。ピーク時にはロードバイク女子という言葉まで作られていました。
現在、ロードバイクブームは完全に過ぎ去っています。自分もロードバイクに乗っていますのでこの変化がよく分かるのですが、今はロードバイクの購入はお勧めできません。ブームのおかげで専門のショップも作られて、我々のようなものは歓迎していました。
それまではショップ探しで大変だったからです。

今やトップブランドのロードバイクは200万円台に突入しています。
これらを扱うショップも限られてくるのですが、そういうショップが軒並み販売だけで修理などを行わなくなったことに驚いています。
ロードバイクというものは、スポーツバイクの中でも最もデリケートなスポーツサイクルです。
値段に比例して繊細になります。ほんのちょっとしたことでも、部品の交換が必要になります。ママチャリしか扱っていないようなショップだと、とても扱えません。
なのに販売だけで整備しないなどあり得ない。利用していたショップはまだ健在ですが、今ではロードバイクと呼べるものがなくなっていました。
一時期はトップグレードのロードバイクを扱っていたのに。こういう衰退と呼んで差し支えない変化が、同人にもやってきたのかも知れません。つまりマニアックな趣味ではなく、普通になってしまったのかも。


現実的な面で言うと、極論すれば「経済事情」の悪化がすべての原因であると思えるのです。
以前から指摘していますが、同人関係の人間、一般参加してくる参加者も含めてすべてですが、経済活動に関係しているとは誰も考えない。
参加人数は少なくはないはずですが、結果は解説してきた通りです。

他の記事のところでも触れていますが、参加人数が同じでも同人誌の頒布数はまったく違う。
激減していることに気がつかない。いつもこれだけの参加人数があり大盛況だったというコメントばかりです。

実際は、一部、先に書いた大手(壁サークルとも呼ばれています)サークルだけが売れて、他のサークルの作品にまで資金を回せないほどお金がないのです。
その大手サークルまでも頒布数が少なくなってきているとしたら、それだけ経済的なゆとりがさらになくなってきたことになります。

これはバブル期の同人誌の頒布数と、バブル崩壊後の不況時の頒布数を比較すれば一目瞭然なのですが、こうした調査がされたことがないので正確な数字は出せません。

そこで先に書きました、「天空の城ラピュタ」を一緒に見た、自分を「コミケ」に誘った人物を例にとりたいと思います。

彼は「コミケ」には良く参加していた人物です。誘われたのですが行きませんでした。

一度、参加した時の戦利品──※当時はこう呼ばれていました──である「同人誌」を手提げの紙袋いっぱいにくれました。
この時、初めて同人誌というものを見たのですが、正直、なにこれ──? というのが、偽らざる感想でした。

落書きでももう少しましなものがあるだろうというほど酷いものばかりで、どの同人誌も中は真っ白で、絵でも文字でも描かれているページが少ないのです。

何も描かれていないただの白いページの方が多い。
こんなものを製本する人達の気持ちが分からなかった。

よくこんなものを手に入れてきたなと問うと、彼も「クズ本」であると認めていました。
一度も中を見なかった本もあるそうです。この時の説明では、会場は異常な熱気で、欲しい同人誌は奪い合いですぐ完売するそうです。
熾烈だったようですね。

そういう殺気だった雰囲気に飲み込まれて、どうでもよい残っている同人誌も皆で取り合うようにして手に入れてきたそうです。
とにかくどんな同人誌でも、飛ぶように売れていたということでした。
その時は呆れながらも感心して話を聞いていました。

これはバブル景気真っ只中の頃で、当時は何でも、車でも家電でもとにかく何でも良く売れていた時代でした。
それだけ、誰もがお金に余裕があった訳です。

その後、バブル崩壊後の不況時にまたあうことがあって、その時もコミケ参加してきたばかりでコスプレの写真を見せられました。
同人誌は一冊も入手しておらず、今考えると経済的に余裕がなかったものと思います。
それほど大きな違いがあった訳です。

こうした違いを誰も理解しない。経済が悪くなると、他のことでもそうですが、欲しいものはじっくり選んでから購入するし、さらに苦しくなると限られたものだけとどんどん絞られてくるのは同人誌でも普通の生活でもおなじです。

アニメファン、同人ファンだけは違うと決めつけてというか、捏造したように考える人達があまりに多すぎる。
コミケなら持ち込んだ同人誌はかならず完売するとどれだけ言われ続けたことか。

数年前に、コミケ初参加の方の体験談のようなものを目にしましたが、やはりこの方もコミケならば完売するかもと思っていたようです。
こういう思い込みが、いまだに根強くコミケには残っています。
ここまで来るとコミケ教ですね。

彼と最後にあったのが、いまからもう20年近く前になりますか……。
大学卒業後、一応就職したもののすぐに離職。

ずっとフリーターのようなことをやっていたらしいのですが、自分がまだ以前の職場にいたので、大学生の時のようにまた雇ってもらえないだろうかといった感じで、接触してきました。

自分も職場での立場が悪くなる一方で、以前みたいに面倒を見てやれないと話すと帰っていきました。
それから会っていませんが、その後の様子はだいたい察することができます。



もう一つ、気になる点は外国人の一般参加者が多かったという報告です。
これはコロナ明けで、海外のアニメファンの人達が、有名な「コミケ」に参加しにきたのかも知れません。
ただこれは、同人誌の頒布数には関係しないと思います。

そもそも欧米では「同人誌」文化というものがありません。
アメリカのSF大会のように、コスプレ中心のお祭りのようなイベントが主流です。

歴史も古く戦前からあるものです。こうした人達が同人誌を入手しようとは思わない。ですので、参加人数には献身していても、頒布数は増えないでしょう。

海外からのコスプレイヤーの参加も普通になってきていますし、今後もさらに増えるでしょう。

これは実感として感じていることでもあります。

「DLsite」では以前から英語版があります。
作品登録すれば、自動的に海外版へも登録されるのですが、では頒布数がどうかというと殆ど反応はありません。

自分の場合で、年に1、2作品程度です。昨年に限っていえばゼロです。
新作をだしていた時と出せなくなってからでも、数字に変化はありません。

この数ですと果たして海外の人が入手したのか、海外に住む日本人が入手したのか分からない数字です。
種類もあるとは思いますが、期待の持てないものであることは間違いありませんね。

海外の顧客を対象とした場合は、同人誌ではなくフィギュアやグッズ、ゲームの方が良いかも知れません。

個人的な想像ですが、我々が活動していた1990年代はまだ、「コミケ」は商業参加を認めていませんでした。
ですから同人誌とコスプレがメインで、だけどいまだに語り次がれる「コミケ」神話を作っていた時代でもありました。

企業イベントを認めて欲しいという意見は、運営側の内部からもずっとありましたが、代表が頑なに認めていなかったという事情があります。

それが企業イベントを認めたことで、アニメやゲームなどの関連企業が大量に参加、人気に拍車がかかっていきました。
声優さんなども企業ブースへ登場するなど、イベントは大盛況。
それらがあって、開催期間が四日間まで拡大されて行ったのかも知れません。

自分たちのように昔を知っている人間からすれば、これではいつか企業イベントに人気がとられて、同人誌というもともとのコンテンツに関心を向けなくなってくるかも知れないと、漠然と考えていたときがありました。

同人は創作の場とは名ばかりで、「二次創作」一色といって良い世界です。
オリジナルはほんとうに人気がありません。

そんな場所で、「二次創作」の元ネタである、本家本元の作品が現れると太刀打ちできるはずがない。
同人の人気はさらに二次創作+アダルトだけに絞られてくる。

さらにいうと、いわゆる熱烈なアニメファンや同人誌ファンではなく、もっと一般の、普通のアニメ好きや声優ファン、またゲームファンといった人達が増えていって、同人誌はどうでも良い付け足しのようになってくるのかも知れないと考えた訳です。

脱オタク文化ですね。
アニメイベントのお祭り的な側面が拡大してくる感じです。

こうした側面が現実味を帯びてきたのかも知れない。
そう考えてくると、1990年代の「コミケ」ファンの人気の熱量は凄かったなと改めて感じます。

一つの目安として、いわゆる「オタク」の存在があります。

我々のように実際に「オタク」たちと接してきたものと、メディアが作り出したライトな「オタク」像とでは、大きな違いがあります。
簡単にいってしまうと、今ニュースでよく見る「撮り鉄」たちが自分たちのよく知る「オタク」たちに近いものです。

撮影するために列車の緊急停止ボタンまで押すバカがいますが、そうしたニュースを見るたびにまさに昔の「オタク」たちを彷彿とさせられます。

同人誌を手に入れるために、禁止されている徹夜組などは当たり前で、アニメスタジオに侵入してセル画を盗んだり、女性声優さんをビデオカメラを持ってストーキングしたりととんでもないものでした。
社会性のかけらも、常識すらない自己中ばかりでした。

サークル参加させて欲しいと、何の関係もないのに、参加サークルに直訴してきたりもそうですね。
一度、直接きたものとあったことがありました。

普通の同人ファンやアニメファン、イベント運営やアニメ制作の関係者からも、ことごとく嫌われる頭の痛い存在でもありました。
これらの「オタク」にとても似ています。
今の同人関係のファンたちには、そうした話をあまり聞ききません。
健全になってきているのかも知れない。

道を踏み外した熱狂的なファンの存在を、一つのバロメーターとしてみた場合、同人誌は人気のあるものではなくなってきているのかもしれない。
こうしたところからも、時代の移り変わりというか、人気のあるコンテンツの違いを感じてしまいます。

「コミケ」は昔と違って、特別な場所ではなくなってきている──のかも知れません

 



・今後のアニメについての展望。

ちょっとここで目線を広くとって、同人関係だけではなく、その元ともなっているアニメ業界や出版関係についても、少し触れておきます。

以前にアニメ業界がかなりまずいことはすでに触れています。
クールジャパンのおかげで日本のアニメ制作会社が、中国企業の下請けのような立場になっていると解説していました。

外資に日本の優れたコンテンツを売り渡すような行為でした。

「押井守」監督や「庵野秀明」監督なども、アニメ業界は末期であるとずいぶん昔から嘆いています。
動画配信サイトの存在で多くアニメが作られている現状ですが、内実、資本は海外でその傘下にある制作会社ばかりです。

「スタジオジブリ」だけは大丈夫だろうと思ってたのですが、やはりというか、残念ながら日本テレビの子会社となりました。




これらの記事を書いている最中に、「ガイナックス」が倒産したという情報が入ってきました。この記事を読んでいる方々にはいまさら説明の必要のないアニメ制作会社です。

こうした制作会社でさえ、倒産してしまうほどアニメ制作の現場は経済的に追い詰められているのです

今や、独立できているアニメ制作会社はないといって良いと思います。
こういう経済的な動きに無頓着なアニメファンばかりで、「鬼滅の刃」などの大ヒットでアニメ業界儲かるを信じてアニメーターになろうとする若者が後を絶ちません。

アニメーターがいかに苦しい生活を強いられていてもです。

外資の下請けでも仕事が増えることは良いことだといわれそうですが、下請けというものは内外問わず賃金を叩かれるものです。
極論すれば奴隷扱いされるということです。

日本では下請け叩きが常態化されてしまって久しいですが(多くの中小零細企業が潰れています)、アニメの制作現場でも同じことがおこっています。

それがさらに酷くなる。昨今のアニメで、作画崩壊や制作が間に合わず特別番組で穴埋めするなどを良く目にしますが、これらと無関係ではありません。

仕事が増えて良いどころか、アニメーターの仕事が改善されることはないでしょう。
海外よりも優れているアニメコンテンツや技術が、食い物にされていると言い換えても良いかと思います。

また日本の制作会社を使った、一種の産地偽装アニメのようなものも出現しています。
そしてポリコレで苦しんでいる「ハリウッド」がこのままおとなしくしているとは思えません。
 
すでに「日本アニメ」に影響を受けた作品やクリエーターがいます。
「ハリウッド」の巻き返しも予想されるでしょう。



予想外だったのは、中国企業だけではなく、サウジアラビアが参入してきていることです。
積極的にアニメ制作に投資しているようです。
確かにアニメ人気が高いことは知っていました。声優さんなどがアニメイベントに呼ばれていたという話しは知っていましたから。

ですが、参入してくるとは思っていませんでした。具体的にどういう形で参加しているのかまでは分かりませんが。中国系よりもはるかにましではないかと思われます。
政治がらみのにおいがしませんから。

そして「Netflix」のような動画配信サイトの存在が大きく、配信サイトの存在なくしては、優れたアニメの制作はできなくなっています。
「Netflix」はかなり力を入れているようです。

なぜそこまで日本アニメをとは思うのですが、優れた作品だから人気が集まって、と言うだけではないようです。

海外、とくにアメリカでは「ポリコレ」が異常に強い。ディズニー制作の「リトルマーメード」が黒人キャラクターに改悪されていたり、ビッグネームの「スターウォーズ」でさえ主人公が女性に改悪されて作られています。

これによりディズニー作品の人気が急落しているという背景がありました。
日本のアニメはポリコレなどの動きに影響を受けていない。
だから大歓迎されている。

ヒステリーとしか思えないような改悪が、海外作品には多くあり、そうした動きに日本アニメは後押しされているようです。

動画配信サイトですが、コロナ禍になってから世界的に強い影響力を持ち始めています。
今までの海外での日本アニメの評判は捏造が多い。これは同人と同じです。

すでに他の記事で書きましたが、「村上龍」さん司会の「カンブリア宮殿」に、海洋堂の宮脇専務が出演した回があります。
この時、これらのマスコミの捏造とも呼べる報道を指摘されていました。

サブスクなどで試聴することができる方はぜひ見てください。
ずいぶん過去の放送回ではありますが。

今のアニメ人気について色々と報じられていますが、これを1990年代後半にやたらと雑誌やテレビで取り上げていたのです。
それから30年近くたって、やっと現実になってくるかも知れません。

配信サイトの影響で、海外では日本のアニメに人気が集中してきているようです。

今までは限られたものでしたし、かなり改悪されたものが多かった。
そもそも普通に放送されることが少なかった。
「YouTube」も動画配信サイトもまだなかったのに、誰もが知るような大人気などあり得ない。

これもコロナ禍の影響ですね。サウジアラビアなどはこの影響が強いのかも知れません。
今の若者はコーランよりも日本のアニメとまで言われているそうです。


これらの記事を書いているときに、サウジアラビアのアニメ制作参入の情報を新たな得ましたので、付け加えておきます。

今サウジアラビアは脱石油産業を掲げており、エンタメ、娯楽産業が解禁となっており、アニメは国営放送で放映されているそうです。
アニメを含んだ娯楽産業を発展させたいのでしょうね。
昔の「UFOロボグレンダイザー」が人気があり、30メートルの金属製立像が作られていると言うことでした。

どうやら皇太子がアニメ好きという情報もあり、新しい「グレンダイザーU」はサウジ出資による制作だそうです。
個人的には「グレンダイザー」には強い興味はありません。

古い作品なので、「グレンダイザー」は「マジンガーZ」や「グレートマジンガー」と同じ世界観で作られていた作品だったと記憶しています。
正確には思い出せないですね。

当時のアニメはほぼすべて見ていましたが、記憶が古くておぼろげです。
確か宇宙からやってきたロボットであったような気がします。

あの頃はとにかく今で言う、「スーパーロボット」アニメばかりが作られ続けていた時代で、正直ウンザリさせられた記憶の方が強い。
また、ゲッターロボやガイキングやコンバトラーといったロボットアニメの記憶がひとかたまりにあって、どれかどれだか分からなくなってもいます。

主人公はなにかと叫んで合体とか、必殺技やら攻撃を繰りだしていましたね。
数が多く、さすがに飽きられたところへ、「ガンダム」と「マクロス」が始まり、新たなリアルロボット路線が出現し、現在まで続くことになります。


国による規制は様々で、政治的に日本のアニメそのものが放送できない国もあります。
最近市場として大きく浮かび上がってきたのが、中国です。
とくに「新海誠」監督作品は、日本国内よりも中国での興行成績の方が良いようです。

人気があるから良いじゃないかと、ひと言では言えないですね。
制作側がさらに利益を求めて、中国市場に舵を切っていったとしたらと考えてしまう。中国市場は中国政府の検閲があります。

それが故にアニメに限らず、劇場公開できない作品も多くあります。
この検閲を意識して作ることは、中国政府の政治的に都合の良い作品を作ることになるわけで、ポリコレと同じで偏った作品になります。
つまり自由がないのです。

どうなって行くのかは分かりませんが、そうした作品が良い作品であるはずがない。例え収益が良くても。
中国市場は他の所でもすでに指摘しているのですが、絶えず危険性を伴っています。

出資してくれている企業が外国の場合、検閲と同じで内容を都合の良いようにねじ曲げようとする可能性が高い。
これは国内にも言えることで、スタジオジブリ作品の自由度に制限がかけられなければ良いのにと危惧しています。





こうした動きに伴ってかも知れませんが、アメリカなどでは日本のライトノベルの訳本が売れているという情報もあります。
付け足すと、海外では電子書籍は成功していません

成功しているのは日本だけらしく──まさにガラパゴスです──訳本も殆ど紙の本です。

何がどれくらいということまで分かりませんので、どの程度の人気なのかは知りません。
原作者たちからは、それによって大きな利益を得たという話しがまだ伝わってきていません。

※個人的な感想ですが、自分も紙の本の方が読みやすい。ネットで事業を興されている方々は電子書籍へと誘導しようとしているような気もしています。
自然な感想としては紙の方が読みやすく、今でも紙の本を購入しています。

コロナ禍前は中国でライトノベルが売れていたという情報と、なのに印税が入ってこないという情報の二つがありました。
人気はどうだか知りませんが、印税が入ってこないというのはあり得るところです。

出版社が作者の許可なく、中国市場へ許諾をだしていたといった方もいましたね。どちらにせよ、配信サイトの影響力が大きいことは間違いないところだと思います。

「Netflix」は世界的にも強力な配信サイトです。それが日本のアニメを原作とした実写化作品を、執着するかのように作ろうとしています。
また、過去の人気作品などのリメイク作品も作っていますから、海外での人気は今度こそ本物になるかも知れません。

日本のアニメ制作会社がどれだけ独立して──大事なことです。独立性が保てないと良いように改悪される可能性があります──やっていけるのかは未知数ですし、コロナ後のことは世界情勢もあって、色々なことが流動的です。
 



最後にアニメ市場が世界的に大きくなることは手放しで喜べないと個人的には思ってます。

それは先ほど指摘したように、出資者たちからの横やりなどがあるからです。「コミケ」も今のように巨大化しなければ、規制を受けることはなかったのではないかと考える時があります。

ネットでも同じで、市場がある程度大きくなってくると目立ち、規制も含めて色々なマイナス面が出てきます。
こうしたことは過去の他の業界でも同じだったように思いますね。

昔から、事業はとにかく大きくすれば良い的な考えが一般的ですが、それは違うのではないかとずっと昔から思っていました。

バブルもその結果として起こり、弾けて影も形もなくなりました。
マイナスへと落ち込んで抜けられないくらいに。

今でも時々思うのですが、あそこまでバカ騒ぎしていなければ今のような低迷はなかったのかも知れないと。
個人的にはバブル期の想い出は、決して良いものではなかったですね。



 

ご支援は、創作活動再開と新しい創作活動などのためにありがたく使わせて頂きます。