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小さな島で魔女に殴られた話その1

それは2023年5月のことだった。
GWに夫実家に帰省した時に持ち帰ったコロナが
やっと治った頃、
生口島の瀬戸田でアニエスベーの
ポップアップストアが出ているという情報を手に入れた。

久しぶりに瀬戸田行くかー。
私たちは出発した。

瀬戸田の商店街


オシャレなストア

ポップアップストアはそれなりに
オシャレだった。
しかしながら最終日も近いためか
商品も少な目で肩透かしな気分。
それよりもせっかく瀬戸田に来たのだからと
あちこちの店でレモンケーキを買い集めた。

さて、そろそろ尾道に寄って買い物して帰ろかな、
と車に乗った時に夫が言った。

「この先にねぇ、島があってやな」
「ふむ」
「橋で渡れるんやわ」
「ほぅ」
「車で一周できるんやわ」

正直面倒くせぇ、と思ったが
私が運転する訳ではないので付き合うことにした。

橋を渡った先には高根島という島があった。
確かに車で一周できるのだが、
この道が半端なく細くてグネグネしている。
しかも片側は林。
生い茂った林の下は多分海。
ここで対向車来たらどうするん?という場所が幾つもある。

「ひー」
「俺もこんなに道狭いと思わんかったわぁ」

しばくぞコラ。

やっと2車線の道に出た頃に
また夫が言った。

「この辺に灯台があってやな」

イヤもう帰ろや。
と思ったけどつい声に出てしまった。
「入口あそこや!」

小さな看板が立っていた。



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