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noteで童話が書けなくなる?

ロゴの隣に九周年と出ていたので、なんだかめでたいイベントでもあるのだろうかとクリックしてみた。
するとnoteでどんな記事が増えているか、リスト化やランキング化されていた。

園芸や小説が増えていなかったのは残念だ。
代わりにChat-GPTやnote-AIサービスで増えているのが、童話のカテゴリーだった。
切り口の提案やリスト化は私も使ったことはある。
タイトルの提案も便利な機能だろう。
しかし、童話?
AIに書いてもらって楽しいのかなあ?と失礼ながら、思ってしまった。
自分でネタから考えて文章を書いている人にとっては、なかなか厳しい時代になったのかもしれない。私は吉川英治さんの影響を子どもの時に受けていて、詩や童話(民話)などは小説の中に入れ込めたいと思う人間である。
あまり子供の頃童話を読んだ記憶もない。
しかしながら、AIで童話創作というのは何だかちょっと夢が壊れるなと思ってしまった。

子どもの頃、聞いたことがあるのが、詩の盗作である。
学校で詩を提出させると、好きな歌手の詩を盗ってくる子供がいて、危うく校内の代表に選ばれそうになって、良心が咎めて、白状するというものだ。
プロの詩を持ってきたら、選ばれて当然である。
子どもらしい発想ではあるが、これからはもはや作文も詩も読書感想画もうっかり夏休みの宿題にできない。先生たちの盗作チェックが大変になってしまう。それとも、盗作チェックもAIにやってもらえばよいのだろうか。

詩のコンテストも難しくなるだろうと思う。メロディーを完成させるとAIが詩をつけてくれるので、詩を募集する必要もない。作曲家は詩人に詩を書いてもらう必要がない。なんなら俳句も写真をパチッと撮ったなら、AIが考え出してくれるのだ。

面白くない時代になった。素人でも何かに応募しようとするならば、AIを上回る発想をしなければならない。凡庸なものや当たり障りのないものは疑われてしまう。奇をてらった攻撃的な文章が増えてしまうだろうか。

あるいは、比喩を多用した情緒的な文章か、起承転結のわかりやすい整ったAI的な物語に近いものが、読者に読まれやすくなるかもしれない。

いっそ誤字脱字改行が多い方が、盗作や作文を疑われないかもしれないが、読み手にとっては面白ければよいので、AIが作ったかどうかなど気にしないかもしれない。

シェフが作った料理より、ロボットが作った料理の方が安心できるという人もいるようだ。しかし、そのレシピは昔どこかの人間が考えだしたものなのだ。誰かの努力をAIが世に広めているだけに過ぎない。

Chat-GPTの登場で世の中はナナシになっていく。
常にオリジナルかどうかという疑惑が付きまとう。あるいは、オリジナルであるかどうかを気にされない。
何だか寂しいが、私自身に置き換えればそうやってこの地球から消えていくことはごく自然のことのようにも思われる。

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