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産業社会と人間

「産業社会と人間」
この記事をご覧になっている皆さんは高校でこんな科目があるのをご存知だろうか。
この科目は全日制高校の「総合学科」(=普通科と実業科が融合したような学科)や、通信制で必修科目となっているのだとか。
私自身、通信制高校に関連した仕事をしていたこともあり、名前だけは知っていたが、中身が全く分からなかった。
それで最近、この科目の中身を知る機会があり、テキストブックをのぞいてみたらビックリ!

キャリア教育そのまんまじゃないか!

普通科の高校の中では、総合的な探究の時間の中で様々なキャリア学習・進路学習がなされているところもあるようだが、むしろ産業社会と人間を高校1年の必修科目にした方がいいと思ってしまったのは私だけだろうか?

参考にテキストの一例として、学事出版の「産業社会と人間 よりよき高校生活のために」の目次をご紹介。

学事出版『産業社会と人間』表紙

はじめに
1章 自分を見つめてみよう

 1-1 「産業社会と人間」って、なんの授業?
 1-2 共に学ぶ仲間との出会い
 1-3 自分って、なんだろう?
 1-4 「自分史」をつくろう
 1-5 「コミュニケーション・スキル」って、なに?
 1-6 自分探しの体験をしてみよう
 【資料1】体験学習の感想
 1-7 地域を知って、地域から学ぼう
 1-8 交流活動から学ぼう
 1-9 ボランティアって、なに?
 【資料2】ボランティア体験の感想

2章 生きていくこと働くこと
 2-1 働くことって、なんだ?
 2-2 職業について調べてみよう(1)
 2-3 職業について調べてみよう(2)
 2-4 資格の必要な職業もある
 2-5 職業人の講話を聞こう
 2-6 職業人にインタビューしてみよう
 【資料3】インタビューの仕方、電話のかけ方、依頼状、礼状の書き方
 2-7 実際の職場を体験してみよう
 2-8 キャリア・デザインをしてみよう
 【資料4】実際に仕事をしている人の声を聞いてみよう

3章 社会の中で生きること
 3-1 環境問題について考えてみよう
 3-2 持続可能社会って、なに?
 3-3 情報社会について考えてみよう
 3-4 情報モラルって、なに?
 3-5「多文化共生社会」って、なに?
 3-6 福祉社会って、なんだろう?
 3-7 社会保障制度について考えてみよう
 3-8 ジェンダーと働き方
 3-9 労働環境は、どう変化した?
 3-10 これからの社会はどうなるの?
 3-11 豊かさとは、なんだろう?
 【資料5】話し合い・発表の方法

4章 なにを学びますか、どういきていきますか
 4-1 大学・専門学校等を訪問してみよう
 4-2 先輩と語ろう
 4-3 〇〇さんの履修計画
 4-4 自分だけの時間割を作ろう
 4-5 私のライフ・プラン
 4-6 プランド・ハップンスタンスって、なに?
 4-7 「産業社会と人間」発表会
 【資料6】面接・ロールプレイングの仕方

学事出版『産業社会と人間』目次

各学校特有の事情があると思うので、すべての内容を完ぺきにこなすことは難しいかもしれない。
しかし、普通科の進路学習やキャリア学習、あるいは教科横断型の学びとしては必要なことをコンパクトに綴られている。
しかも、生徒自身で考えるためのワークを随所に設けている。

普通科の高校では総合的な探究の時間が必修科目となってはいるものの、形骸化しているというのが現実として起こっているところもある。
私もその事例をこの目で垣間見たことがあるが、このテキストを有効に活用すれば、進路学習・キャリア探究・教科横断型の学びが十分できるのではないかと思う。
ただ、指導する教員の体制によるのだろうが、産業社会と人間を専門的に指導する教員を設けることができたらなおさらよいのかもしれないが。
このあたりは今後の検討課題ということで。

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