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おねがい

世界が狂っていく過程で私は彼の夢を見詰めている
屹度二人どん底まで堕ちても互いを認めて離さない
天上で約束をした呪文の言葉を想い出して
そうすれば終えた後海の中でまた会えるから
揺れる世界の上で私は貴方を赦す
白い光が私の髪に纏わりついて
私の中で花が咲くたび
過去の面影が其処に溢れていく

悲しみの色が私を汚して
もう戻れない位に溢れ出して苦しいような
けれどもっとコントロールして私の色に重ねて
罪の中で私の願望を訊いて
そうして揺らしていてずっと

暗がりで見つけた光の中に過去の夢が在って
過去の夢の中幻覚と幻聴の狭間で揺れる
見えない扉の中の得体の知れない黒い影は私を追う
黒い影は私の部屋の鍵穴からそっと入り込んで
排気口の向こうに堕ちていくイマージュで私を洗脳する
口に含んだまま滴る果汁と果実の交換をして
夜に照らされた桜の木の側で彼の名前を呼ぶ
今は知らない二人
雛壇が嗤う深夜3時の病院で私の声を聴いて一番初めに巻き戻してお願い


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