無題

[実録] 司法書士の事件簿~私が見た戸籍偽造の真相⑫ - 逸脱の危険性

平和な世の中に成り立つ「社会規範」という前提

司法書士Qが申請した相続登記。補正になり、あわてて動いたものの、新たな相続人がゴロゴロ出現。そのうちの1人は行方不明であることが判明しました。

もう、こうなってしまってはどうしようもなく、とにかく相続登記を取り下げるよりありません。真っ当に社会生活を営んでいれば誰もが十中八九おなじことを考えるはずです。

当たり前のことですが、世の中には皆に共通する「社会規範」というものがあります。誰もがその規範に則って行動するはずだという前提があってこそ、平和な社会が成り立っているのです。

そうした、規範から逸脱した行為を「一線を越える」と表現することがありますが、ときにはそれが「犯罪」を構成する要件となったりもするのです。

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