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スマホのポートレートモードが面白い

数年ぶりにスマホを新しいモデルに変えました。こんな新機能がついたとか性能がどれ程上がったということにはあまり関心がないのですが、カメラのポートレートモードはいいですね。

ポートレートといっても、私がもっぱら使うのは木や花などの自然相手です。これまで、スマホの写真は全体がくっきりはっきり写るものと考えていました。特定の部分だけにピントを合わせてあとはボケさせる、という使い方は、外付けのアタッチメントを用意しないと難しいものだと。でも、新調したiPhoneについているポートレートモードは、かなりボケを作ることができます。カメラに詳しい方がどう評価するのかはわかりませんが、私にとっては十分楽しめるぐらいに。

このエントリの冒頭に載せた写真も、海から山へとハイキングした際にポートレートモードで撮ったものです。全景はこちら。

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同じ場所を通常モードで撮るとこうなります。

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かなり違いますね。これが、スマホのタッチスクリーンのちょっとした操作でできるのだから大したものです。

このポートレートモード、デフォルトはf2.8という値に設定されています。ローライフレックスの2.8シリーズの開放f値と同じです。上の写真もそれで撮りました。設定を変えるとf1.4まで上げることができます。

別の日にランニングでも使ってみましたが、走っているときはあまりいい感じに写りません。動きながら、比較的近距離(2.5m以内)の特定のポイントに焦点を合わせる必要があるので、さすがに高性能のスマホとはいえ難しいのでしょう。

でも、山歩きのときに気になった景色をポートレートモードで撮ると、こんな風に写りました。

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ハイキングは、走っているときより立ち止まることへの抵抗感がずっと少ないので、ちょっとでも気になったものがあるときにはすぐ動きを止め、ピントを合わせてシャッターを押すことができます。ポートレートモードは、こういう撮り方に向いているようです。

スマホで手軽にこんな写真が撮れるなら、記録のための写真はスマホで十分過ぎるぐらいだという思いをますます強くしました。もちろんこの記録というのは無味乾燥なものばかりでなく、楽しさが込められた記録もあります。

だとすると、私がランニングやハイキングでローライ35やローライフレックスを使いたいと思うのはなぜでしょうか。多分、理由はふたつあります。ます、心動いた瞬間や風景を、記録以上に記憶したいから。そして、フィルム装填から絞り設定、シャッター巻き上げという一つ一つの手続きや現像待ちの期間、さらにそれをスキャンしてようやく写真と対面できるという面倒と時間のかかる過程そのものが、スマホやデジカメでの撮影とは別種の楽しみに満ちているからです。

昔のフィルムカメラは撮影の手順からして手間がかかり、しかも1ロールのフィルムは枚数に限りがあるので、フィルムカメラで撮る一枚は、スマホやデジカメの一枚よりも強く印象に残ることが多い気がします。その意味で、上に書いたふたつの理由は互いに影響しあっているものだと言えます。

ポートレートモードを備え、楽しさが増したスマホのカメラと、写真を撮る醍醐味が味わえるローライ35やローライフレックス。これを組み合わせて、心地よいと感じられる場所を走ったり歩いたりしていこうと思います。



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