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故障したローライ35Sを直したい

一度は手放そうかとも考えた、シャッターが切れなくなったローライ35S。愛着が勝り、やはり使い続けていこうと決めたものの、どうやって直すのかを考えなければなりません。落としたりぶつけたりしたわけではないので、経年のオイル切れとかで部品の移動や回転がうまくいかなくなったのだろうという予測は立てられるのですが…。

自分で直すことができるのか?

中期までのローライ35のシリーズは、露出計に電池が使われているものの他の場所はすべて機械式なので、やり方を知っていてかつ手先が器用な人ならば、多少の修理は自分で行うこともできなくはないようです。実際、カメラの本職ではない方が自分で修理をしたときの記録がいくつか公開されています。

専門店向けに作成されたと思われる修理マニュアル(ドイツ語+英語)もウェブに掲載されていて、どんな部品がどのように組み合わされているのかが図面でも詳しく描かれています。

日本語だと、こんなページが。

でも私は、このマニュアルと分解図を眺めて「自分にはセルフ修理は無理だな」と思いました。カメラを分解することはできても、それをきちんと組み立てなおす自信がまるで湧いてこなかったからです。綿密に設計されて小さなボディに部品が詰め込まれているだけに、全くの素人でしかも不器用な人間が下手に手を出すべきではないと感じました。

修理はどこで行ってもらうことができるのか?

自分では直せないとなると、どこかの専門店に修理を依頼することになります。真っ先に思いついたのが、ローライのカメラ修理で名高いロイ・カメラサービスさん。私はお世話になったことがありませんが、昔Rolleiジャパンに勤めていたご主人が独立し、長年ローライフレックスやローライ35の修理を行ってきたお店です。もし修理やオーバーホールをお願いする必要が出てきたらまずはここを当たってみようと以前から考えてみましたが、いざ調べてみると、残念ながらご高齢のためでしょうか、2018年で閉店していたことがわかりました…。

そうなると、一から修理をしてくれるお店を探さなくてはなりません。ネットで調べていると、自分がときどき行く場所から電車で数駅程度のところに、ローライ35も修理してくれそうなカメラ店があることがわかりました。どうせなら直接行ってみようと思って訪れてみました。店にはいかにも職人という感じの初老のご主人が。ちらりとカメラに目をやって言われたのは、「中を開けてみないとわかんないね。基本料金3万円」のひと言でした。愛想がよくないのは別に構わないのですが、オーバーホールをしてくれるわけではなく、修理箇所のみで3万円というのはちょっと高いです。カメラに触れもせず値段だけ言ってくる感じもあまり自分とは合わないと思い、ここに頼むのはやめました。

ローライの昔のフィルムカメラを修理してくれるところなど限られていますから、もう実際に足を運べるところなんて言っていられません。修理してくれそうな店を見つけてはメールで問い合わせることにしました。「ここなら大丈夫だろう」と思って聞いてみた店から「部品がないので無理です」と返事が来て、シンプルなこのカメラでもメンテナンスしてくれる店はどんどん減ってるんだなと気落ちしたりもしましたが、ついにメールでの返信がとても丁寧で、修理の基本料金もそこまで高くなく、カメラの全体メンテナンスもしてくれるというところに出会うことができました。順番に修理していくので数か月待ちと言われましたが、この人に自分のカメラを見てもらいたいと思い、丁寧に包んで発送しました(カメラが戻ってくるまでは、店の名前などは書かないことにします)。ローライ35Sと、しばしのお別れです。

<追記 2021/1>
ローライ35S、修理を終えて戻ってきました!これでまた35mmのフィルム写真が楽しめます。私は「かわづ堂カメラ工房」さんに修理をお願いしました。


<追記 2>

ずっとやりたかったこと、ローライ35Sをランニング 時に使う試みを始めました。

〈追記③〉

ローライ35のレンズを「ワイド化」してみました。



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Sampo(山帆)
いただいたサポートは、ローライ35Sやローライフレックス2.8Cなどで使用するフィルムの購入や現像などに使わせていただきます。

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