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【走るときの音楽】ジェブ・ロイ・ニコルズの曲は、春ランで口ずさむのに向いている

暑くもなく寒くもなく、走るのにちょうどよい季節になりました。この時期、花や雲を眺めてのんびり走っていると、お気に入りの曲が頭の中を流れてきます。
最近は、ウェールズを拠点に活動するシンガーソングライター、ジェブ・ロイ・ニコルズ(Jeb Loy Nichols)の曲がよく思い浮かびます。春のちょっと浮き浮きと遠出したりするときの雰囲気に合っているのです。
たとえばこの曲、『Wild Honeycomb』。カントリー、ソウル、フォーク、レゲエなどの要素を独自にミックスさせた「ゆるめのグルーヴ」というジェブ・ロイの良さが伝わってくる作品です。

私は走るときに音楽はかけません。風で揺れる木々や川の流れ、寄せる波など、まわりの音を感じながら走りたいからです。でも、頭の中で音楽が流れてきたり、サビの部分などを口ずさんだりすることはよくあります。ジェブ・ロイの曲は、真剣にスピードを出して走っているときよりも、周囲の景色や音に感覚を開いてゆっくり目に走っているときによく合います。
この曲は、2002年に発表された『Easy Now』というアルバムに収められています。20年前ですが、古い感じがまったくありません。古びない曲が多いというのは、ジェブ・ロイの作品のひとつの特徴だと思います。
天気のいい朝に走るときは、『Morning Love』という曲もピッタリです。私の英語力では、残念ながら曲全体を口ずさむことができません。でも印象的なサビの部分はメロディも歌詞も、口ずさみやすいものです。

ジェブ・ロイ・ニコルズは、活動の前期の頃はメジャーレーベルに所属してハリウッド映画(「グッド・ウィル・ハンティング」とか)で曲が使われたりと注目を集めていたミュージシャンです。でもあるときから「商業的に成功して『大物』になること」に背を向け、アメリカからウェールズの田舎に移り住みました。
以来、農的な暮らしをしつつ絵を描いたりしながら自分のペースで音楽活動を続けています。私にとって、理想的な暮らし方をしていると感じられるアーティストのひとりです。
そんなマイペースな活動をしているので、新しいアルバムが出ても日本ではほとんど話題に上りません。でも2, 3年に一度は新作が出て、アマゾンでCDを買ったりAmazon MusicやApple Musicで聴いたりすることができます。根づよいファンもいるようで、2021年に書かれたこんな記事もありました。

最近の曲では、『Apple Blossom Time』がいいですね。「りんごの花の時期」。大体5月上旬と言いますから、ちょうど今ごろでしょうか。

2020年のアルバム『Season of Decline』からの曲です。心地よい、ゆるりとしたグルーヴ。気に入ってくれる方もいるのではないでしょうか。
マイペースに、多彩な活動をしているジェブ・ロイ。これまでに数冊の本も出しています。中でも2019年発行の『Sunanne and Gertrude』 は評判がいいようです。

表紙の絵の感じ、これも多分本人の手によるものでしょう。Amazonの紹介文によると、ジェブ・ロイ初の小説で、スザンナという女性とガートルードというロバの物語とのことです。
アマゾンのレビューは、78件の評価で平均4.4。レビューした人の見出しをいくつか私訳すると「引き込まれるような深みを持った本」「複雑なメッセージを持つシンプルな本」などとあります。
表紙の絵を見てこんなレビューを読むうち、ほしくなってきました。それで、ちょうど値段が安めになっていたときに買ってしまいました。

まだ、全然読んでません。自分の英語力でどこまで理解できるのかもわかりません。まあ、130ページほどなので時間をかければ完読できるでしょう。わからない単語は読み飛ばすというのは昔から得意技ですし。どんな話なのか、楽しみです。
さて、ちょっと長くなりましたが、ジェブ・ロイ・ニコルズというアーティストのことを知ってほしくて、ランニングに合う音楽ということを越えていろいろ書きました。魅力を感じてくださる方がいればうれしいです。

いただいたサポートは、ローライ35Sやローライフレックス2.8Cなどで使用するフィルムの購入や現像などに使わせていただきます。