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私はやっぱり、日本人。
春先の公園。
太陽をこよなく愛す太陽族であるイタリア人は、暖かくなると、我先にと、日焼けをしに公園に向かう。
真っ黒に日焼けした姿が、ステイタスの象徴だと思うのは、今も昔も変わらない。
だから、夏のバカンスが始まるよりずっと前から、日焼けに励む。
そんな意識は、このコロナ禍であったって同じなのだ。
それで、地元の大きな公園には、多くの人が集まる。
「この状況じゃあ、来週にでもレッドゾーンになるかもしれないから、今のうちに外出を楽しんでおこう!」
そう言って、猫も杓子も、公園に向かう。
そんな姿が、ニュースでも報道されるのだけど、
その度に、私は思う、
イタリア人だなぁ…
オレンジゾーンになって、バール内でコーヒーが飲めないとあらば、
テイクアウトで購入して、バールの外でカッフェを飲む。
ひとり集まり、ふたり集まり、いつしか輪になっている。
市を越えての移動が出来なくても、市内で行けるところに行く。
そうして、フィレンツェでも、わりかし有名な公園には、多くの人で溢れかえっている。
法の網目を潜るのが、得意な人たちだと思う。
自分にとって、「得」になることだったら、躊躇せずに前に進む。
そんなイタリア人を、時々、羨ましいと思う。
もっとも、
きっちりと、決まりごとを守る日本人の方が、
世界的には称賛されるのだけれど。
イタリア人のように、自分本位に心を解放してあげたら、
このコロナ禍でも、楽しくやっていけるのだろうか。
そんな事を思う私はやっぱり、日本人なのだと思う。
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