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ゆこゆこネット"育ての母"より

今回は、ゆこゆこWebマーケティングGで 長きにわたりGM(グループマネージャー)を務められたAさんがこの度ゆこゆこを卒業されました。

Aさんがゆこゆこネットに携わる前(〜2014年頃)は、ゆこゆこネットは人にたとえれば、まだまだ幼い子供のような状態でした…そんな「ゆこちゃん」を見事立派な“大人”にしてくれたのがAさんでした。
いわば"ゆこゆこネットの育ての母"!
Aさんの社内外で信頼を得てきたその仕事ぶりや、どこまでもユーザー中心主義を貫く仕事の流儀に迫りました。


"ゆこゆこネット育ての母"はどんな人?

⛰️「剱岳」の絶景とAさん📷

お名前:K.A.さん
好きな温泉: ♨️ 戸倉上山田温泉 (長野県) 泉質が好き!
ゆこゆこ入社年:2008年〜新卒で入社し、伊豆箱根・長野エリアなどの営業を5年ほど担当
その後、コンテンツ制作/SEO/WEB広告などを経てゆこゆこネット担当となる
Webマーケへの参画:2014年頃 (歴10年)
だいたいこんな人:とにかくいつも山にいる・酒豪・長野愛
周りからみて:飄々としている (黒猫感🐈‍⬛)・かっこいい・優しい


Q. 色々な職種を経験されてきたと思いますが、WEBへ活かせた経験はありますか?

A. 具体的に何がというのは思いつかないほど、かなり色々な場面で活きていたと思います。
営業での経験があったから、お宿の方々の実情や想いも理解しやすかったですし、毎月 担当しているお宿の情報を「情報誌ゆこゆこ」に掲載するための原稿を制作する業務があるのですが、そこでの経験がサイトのコンテンツ設計やWEB広告の業務にも生きていると思います。

営業の原稿を元に制作されている「情報誌ゆこゆこ」の宿情報

原稿制作では、小さなコマの中で キャッチコピーや写真を工夫し、それぞれのお宿の魅力が伝わるように色々考えますが、限られたスペースと文字数でいかに宿の売りや魅力の違いを表現するのか?"情報を削ぎ落として伝えることの重要さ"をこの経験から学んだと思います。


Q. 本格的にゆこゆこネットに携わるようになったきっかけ等はありましたか?

A. 当初は、完全に外部に管理を委託しており正式な担当者もいない状態でした。その状態からSEOやWEB広告の担当も経験しましたが、対策をしていった分、確実に流入は伸びていきました。
しかし、流入を増やすだけでは成果に結びつかないケースも多かったので、サイトを訪れてくれたユーザーの体験を向上する必要があると気づき ABテストツールを導入して本格的にUI改善を検討するようになっていきました。

Aさんのここがすごい  👀 💬

Aさんは、幼くしてほぼネグレクトともいえる危機的状況に置かれていたゆこちゃんに言葉を教え(流入を伸ばし)、身なりを整えて振る舞いを教え(UI改善を行い)、某顧客満足度調査でも常に上位に君臨し続けるような日本中の皆様に愛されるサイトへと成長させました…🏆
今では周辺業務に携わるWEBマーケティングGは12人体制、専属の開発チームの皆様にも囲まれて、日々大切にケアされながら幸せに暮らしています💖

ゆこちゃんも新卒社会人くらいの年齢になりました


Q. 特にこだわっていたこと・気をつけていたことはありますか?

 A. ゆこゆこネットは「情報誌ゆこゆこ」と照らし合わせて見られる方も多く、お電話での案内を聞きながら閲覧される場合なども考慮するために必然的に注意事項など記載しなければいけない情報量は多くなるサイトだと思いますが、”過不足がないように情報を表現する”ことは気を付けていました。ユーザーにはテキストを読む労力は極力かけたくないですし、じっくり読まなくてもパッと目にしただけで内容を把握できる位の情報量になっているかを入念にチェックしていました。
全く読まれなくても困ってしまいますので、大事なキーワードは見逃されることがないよう先頭に持ってくるなどの工夫もしていたと思います。

また 言葉を選ぶ際は、"ユーザーが主体の表現になっているか"を重視していました。
例えば、宿のリストから宿の個別ページへ遷移するボタンのテキストなら"詳細情報"でも間違っていないとは思いますが、実際にここでユーザーが次に取りたい行動は"詳しく見る"というものだと思います。
こういった表現の違いが行動の障壁になるとまでは思いませんが、サイト全体を通して見た時、ユーザーの体験として違和感になりうるものはできるだけ排除するべきだと考えていたので細かい部分にもこだわっていたと思います。
あとは、実際に宿泊した際の体験と食い違いがないようによく見せすぎないこと、"誇大表現・誇張表現になってはいないか?”というのも大事な視点だと思っています。


Q. どういう基準で判断をしていましたか?

A. 基準を明確に言語化をしてきたわけではないですが、常に"お客さんに出して恥ずかしくないものなのか?”という目で見るようにはしていました。
世に出すサービスとして、最低限の礼儀は守れているのか?当たり前の水準を満たす内容になっているのか?を気にするようにしていました。
もちろん人によって感じ方に違いはあると思いますが、このバージョンのゆこちゃんが世に出た時に叩かれてしまわないのだろうか?という親目線での心配は常にしていたと思います。

あとは、納得できる理由を持って決めるようにしていたと思います。
数値で明確に効果が測れないことも多い中で、決めるのが難しいシーンもたくさんありました。主観で語り出すと主観にしか着地しませんが、ゆこちゃんの将来への影響も考えて決められるように、"なんとなくで決めない"。なるべくロジカルに決められるよう努力してきたと思います。
例えば、こういう理由があるから ここにはこの色を使おうとか…しっかり議論をして、むやみにデザインのバリエーションを増やして統一感をなくすことがないよう気を付けていました。

Aさんのここがすごい  👀 💬

"最低限の礼儀が必要"という目線に、家を出る前にお母さんがかけてくるこんな一言を思い出しました。
「寝癖が残っちゃってるよ!」「忘れ物はしてない?」など、言われた方は、ついうるさく感じてしまいますが 外で恥ずかしい思いをしないようにと子を思いやる気持ちからきていたのだなと今は思います。
キャンペーンなどで緊急で施策を実行するような場合でも"なんとなく"ではなくて、将来を見据えた決断をしていく、そうした愛のある視点でゆこちゃんを見つめ続けてきたAさんの想いを感じ、胸が熱くなりました…。


Q. "シニア世代のユーザーが多いサービス"として、こだわっていたことは?

A. シニアの視覚的な特性を考慮し、色のコントラストが一定の基準を満たしているのか等は気をつけるようにしていました。また、"多少格好よくなかったとしてもわかりやすい方を選ぶ"ことを心がけていました。
どちらかというと、あえてシニアに寄せ過ぎないことの方を大切にしていました。みんなに使いやすいサイトはシニアにとっても使いやすいものですしね。

例)予約がどこか迷わないように赤いラベルやボタンを配置して統一している


Q. "「旅行」に関わるサービス"として、こだわっていたことは?

A. 方向性を見失いそうな時や転換期には、折りに触れてカスタマージャーニーマップを作成していましたが、ユーザーにとって「旅行」という体験全体で見た時に”宿の予約は最も面倒に感じられてしまう部分である”ということを忘れないように気をつけていました。
ストレスなく予約できることが何より大切なので、宿泊予約サイトとしての機能を阻害するようなノイズを無くす、削っていくということを意識していました。

昨年の軽井沢合宿でもカスタマーになりきったワークを多数実施

あとは "旅行業界の常識を俯瞰して見る"ことも大事だと思っています。
例えば、私たちは宿泊というと「1泊2食付き」が最もスタンダードで普通という感覚ですが、多くのユーザーにはそう捉えられていなかったりします。
他にも専門用語的なものも多いので、知らない方にも理解できる表現になっているのか?を気にしていました。
"宿泊プラン"という言葉はよく使われるものですが、実際に予約できる食事内容・部屋などのパッケージを指します。意味を知らない方にとっては内容が想像しにくい言葉なので、予約に進むことができるページということがわかりやすいよう「予約」というキーワードを添えてみたり…そういう工夫をしていました。

Aさんのここがすごい  👀 💬

Aさんといえば"カスタマージャーニーマップ"!原点を忘れずに、妥協なくユーザー体験を追求する軸を持ち続けられた理由のひとつだと思います。
旅行業界ならではの言い回しや用語についても、ゆこゆこの社員であっても入った当初は皆戸惑います。(私も全くわからない言葉がたくさんありました)。
さらには、様々なサイトを併用して利用される方も多いため 初めて利用される方が戸惑うことがないように、業界の中でのバランスも考える必要があります。
初心を忘れず、意識をアップデートし続けるために今後も定期的に取り組んでいきたいと思いました🔥


Q. これからの"ゆこちゃん"へ一言

A. これまでお話したような削ぎ落とすといった内容とは方向性が違いますが、もっと旅行が楽しみになるような"ワクワクするサイトにしたい"とは常々思っていました。
今のサイトのデザインは色味なども落ち着いているイメージなので…旅行サイトという点で一番大切な見やすさを維持しつつ、情緒的な要素を盛り込んでいけたら、きっともっと愛されるサイトになるのではないかなと思います!

イベントに合わせてロゴを変えている"ワクワク系"施策


さいごに

こんなに"ゆこちゃん"を誰よりも大事に育ててきた母がいなくなっちゃって大丈夫?と思われてしまった方もいるかもしれません…。実は私も不安になり、明確に言語化することが不可能なほど広くて深いAさんの視点・判断基準をどうにか継承していく方法はないのかと相談を持ちかけてしまった程です。
しかし、この記事についてインタビューをさせていただく中で、改めてAさんの母としての姿勢・サービスへの愛情を振り返り、しっかり受け取ることができたと感じています。

立派に育ててくれたAさんに安心してもらうためにも"ゆこちゃん"に関する大切な判断に迷った時はこの記事を読み返し、母の愛ある目線を一人一人が受け継いでいきます。これまで本当にありがとうございました…💐✨


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