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靴下難民のつぶやき

投稿を見てくださった方の中に”靴下職人”の方がいらっしゃいます。
ああ、そういうお仕事の方もいるんだ!!! と今さら思いました。

靴下を造る(編む)のはけっこう難しい技術が必要だとその方の投稿にありました。さもありなん、と思います。私は、下手ながら8歳から編み物をしてるので、靴下を編むということがどんなに複雑で難しい技術を要する作業なのかは、感覚としてわかります。中学生の時に、かぎ針編みの室内履きに挑戦して大失敗―大きすぎて履けず―に終わった苦い経験があり、それから室内履きには手を出してません。

と、以上は前置きです。

ファッションに靴下は欠かせません。というか、スタイリングのお洒落度を左右する重要なポイントが靴下ともいえると思います。これが決め手になる、というよりも、間違えると台無しになる!という意味で、肝であることに変わりはない、と。

で、私は靴下難民です。

え? 靴下ってユニクロにも無印良品にも売ってるし、お店、お宅の近所にあるじゃない? コロナ過以降、デパートには足が遠のいているものの、デパートにだって、用途に合わせて多種多様な靴下が溢れているでしょ? 通販でも手に入るし…。それで難民?!

はい、サイズが合いません。

ちょうどいいサイズを選ぶとメンズか、ユニセックスの、コットン素材のスポーツソックスみたいになってしまいます。それじゃ、コンバースに合わせるとか、部屋履きにはいいけど、パンプスやサンダルに合わせたりできないでしょう?

昔は、手袋も難民でした。指が長いので、日本製の婦人用手袋では長さが足りない。だからお店で可愛い手袋を見つけても、小さくて無理か、ニットの伸縮性のある素材でなんとかいけそうと買ってみても、たいていすぐに指先に穴があくとか、レザーの場合は指の間がほつれてきたりして、ダメになっちゃう…。

25年ほど前に、ニューヨークのバーニーズに初めて行った時、ちょうど秋で1階のフロアに手袋を売ってました。当時の日本ではまだそんなに見かけなかったカラーバリエーションも豊富なレザーの手袋が美しく並んでいてつい引き寄せられてしまいました。そうしたら、とっても美しい黒人の販売員の女性が「サイズは?」って聞いてきました。「え? 手袋にサイズなんてあるの?」と内心びっくり。だって日本では手袋ってワンサイズでしたから、当時は。それで「わからない」って答えたら「手を見せてください」って言われ、ショーケースの上に恐る恐る手を出したら即座に「あ、7.5ね」といって、ぴったりサイズの真っ赤なレザーの手袋を出してくれました。

あの時の感動といったら! 人生で初めて、自分の手にぴったりの手袋に出会ったのです、しかも鮮やかな赤! もちろん、買って帰りました。

そういう感動を、靴下でも味わいたいな~~~と思うわけです。

オフィス勤務必需品のストッキングにも不自由してきました。日本製のL~LLというサイズもやっぱり短いのです。その点、インポートは縦横共に小さいサイズから大きいサイズまでバリエーションが豊富なので、それで最近はようやく必要が満たされるようになりました。でも、日本のメーカーの可愛い、お洒落なタイツはたいていM~Lサイズ、断念するしかありません。

いちおう、日本のメーカーの名誉のために補足しておきますと、数年前からストッキングとタイツにはTLというトールサイズ版が登場。でも対応ブランドが圧倒的に少ないのと、デザインも選択の余地ない感じのほぼオフィス仕様。それでも、なかった頃に比べたらありがたいので、2年前のオフィス勤務時代まではもっぱらそのTLサイズにお世話になっておりました…。

靴にサイズがあるように、といって0.5センチ刻みまで細かくしなくても、靴下にももう少し、サイズのバリエーションがあってもいいと思います。日本も、今や外国人の人口も増えているわけですし(といって、外国人だからサイズが大きいとは限りませんが、もちろん)。

せっかくなのでさらに言わせていただくなら、足長だけでなくて、脚の長さに対してもバリエーションが欲しいところです。だって、パンプスに合わせてふくらはぎ丈の靴下を履いたつもりだったのに、くるぶしまでしか届かなかったら、バランスが台無しじゃないですか?!

さらに、ニーハイのつもりで買って、ミニスカートと合わせてファッショナブルなスタイリング、のつもりが、丈が短くて歩くたびにひざ下にずるずる下がってしまったら、学生の制服のハイソックスみたいになっちゃって、やっぱり台無し。

インポートブランドの靴下も若干、手に入るようにはなってきていますが、種類が限られますしね。例えば、GAPの靴下はフリーサイズでコットンストレッチ製とかで対応範囲が広いので、近所にアウトレットのお店もありますので、普段履きには愛用させていただいております。

でも、それ以外の、もうちょっと、お洒落シーンとか、オフィスカジュアルの仕事着まで対応可能とか、そういう、質感のある、大人が履けるお洒落で洗練さらた靴下のサイズバリエーションが欲しい。

この時代なのでAIとか駆使していただいて、ある程度の受注生産とかできたらいいのに、と思います。バッグでも、取っ手のデザインや素材と本体の組み合わせを選んでカスタムオーダーとかありますよね? そんな感じ。

というわけで、長年の靴下にまつわる思いを宣べてみました。

このつぶやきをどこかのメーカーの方に目を留めていただいて、ぴったりサイズの靴下が実現したら、ほんとに、嬉しいです!!!

冒頭のイラストはたまみさんからお借りしました。コロンと可愛い靴下に対して辛子色Xピンクの色遣いが渋めで素敵です。ありがとうございます。

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