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たまに観る映画レビュー:五つ星!『カラフルな魔女』

『魔女の宅急便』の原作者・角野栄子さんの日々の生活を追ったドキュメンタリー映画『カラフルな魔女』を観てきました。

観てみようと思った第一の理由はこのポスターがあまりに素敵だったから。

『魔女の宅急便』はスタジオジブリのアニメが普通に好きで何度か観たと思います。でも原作は読んでないし、角野さんの他の作品も読んだことはありません。

ただ、このポスターの色とデザインの素敵さと、88歳とは思えない角野さんの美しさに惹かれて、どんな秘密があるのか、観てみたくなりました。

まず驚くのは、88歳とは思えないお元気さ。一人暮らしで毎日10時から17時までマックに向かって、あるいは原稿用紙を広げて仕事をされるそうです。そして朝から元気にたくさん召し上がる。仕事の後のお散歩も、鎌倉の街をスタスタとけっこうなスピードで、けっこうな距離を歩き回る。背筋もしゃっと伸びていて、赤やピンク中心のファッションを可愛らしく着こなし、まったく”高齢者”風に見えない…。鎌倉から都内の出版社への打ち合わせなんかも一人でいらっしゃっている様子、背中に大き目なリュックを背負って。

何より、今でもどんどん新しい作品をは創作し発表されていて、周りの人との会話も極めて明快なところが素晴らしい。ボケなんてみじんも感じられない…その点が一番、圧倒されて羨ましかったかなあ。

好きな色だという、苺の赤が溢れるお家に一人暮らし。ドアも赤ならキッチンも赤、リビングのソファはもちろん著書が並ぶ本棚も鮮やかな赤、とお家の中は赤尽くし!

インテリアカラーをちょっとかじった身としては、ワンポイントではなくてインテリアのメインカラーが赤なんて、イライラして落ち着かないはず!と思えます。が、映像を通して目にするそのお部屋は、リビングもキッチンも書斎も、イライラするというより、とにかく可愛いらしくて、居心地が良さそう。それが好きな色なら毎日楽しいだろうなあと思えました。

ちょうど、近いうちにまた引っ越しする機会がありそうなので、でも私の場合はさすがに賃貸だし予算も限られるので、角野さんのように好きな色で埋め尽くして素敵にリッチにオーダーメイド、とはいきませんが、一般論ではなくて好きな色やデザインを大胆に取り入れた自分に心地よい空間作り、をしてみたいと思います。

また、可愛い柄物や明るい色のお洋服や、それに合わせたポップなアクセサリーの数々(相当な数を持っているらしい)、そしてその中でも素敵なのが個性的でカラフルな眼鏡の数々。毎日のお洋服とコーディネートして眼鏡のフレームの色が違う、デザインが違う…これも真似はできないけれどめちゃめちゃ素敵! 

書く物語も”自分が楽しいものを”、とおっしゃっていましたが、それが生活全般に活きているようです。食べるのも、装うのも、散歩するのも、何も。

ドキュメンタリーだからって、映像で紹介されていたものがすべてではもちろんないはずですが、それにしても、あんな風に明るく笑って何をするにも楽しく、って生きていると、88歳になってもあんなに若くて(若々しいじゃなくて、はっきりいってすごく若い)、おしゃれで、元気で、そして現役でお仕事も続けられるんだなあ、と。

88歳であんな風にいられるなら、88歳まで生きるのも悪くないどころか、いいなあと思わされました。

私は今62歳で、あと何年生きるのかわかりませんが、最近特に”最終ゴールに向けて”という気持ちが強くなっていて、カウントダウンに入っているならこの先どう生きるか? という思いがなんとなくいつも頭の中にあります。このタイミングで角野さんの素敵な生活に接することができたのは、良いお手本と、指針になったと感じています!

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