グラウンディングのハンドアウト、サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)より

災害による恐怖体験での同様、興奮などに対して、サイコロジカル・ファーストエイドではグラウンディングという手法が紹介されています。これは本来は支援者側が被災者の方に行うものなのですが、最悪自分でもできるように適当な説明文を追加するなどしてやや改変・編集してWordファイルを作りました。今回、大きな地震があったこともあり、需要があるかどうかはわかりませんが公開致します。Wordやpdfが見られない方向けに、下の方に全文を掲載しておきます。

兵庫県こころのケアセンターの「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版」のpdf31ページ目(本文記載のナンバリングでは28ページ目)に基づいて作っています。そちらを、前後の文脈とあわせて読んで頂いた方が精確です。

なお上記サイトには下記のような文言があり、このnote記事もそれに基づいて公開するものです。本note記事ならびにWordファイルの内容は上記サイトに基づくものであり、商業利用は禁止致します。コピーもしくは電子媒体による再頒布は自由です。

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なお、その他の情報については下記ツイートもご参照ください。

以下、pdfやWordファイルを見られない人向けに全文の内容です。

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グラウンディング

※もともとは、たすける側の人が、困っている人に向けて話す内容なので、使いづらいかもしれませんが、自分だけで行うこともできます。困ったときにこのテキストをみながら行うこともできます。

さいしょに。「恐ろしい体験をしたあとには、感情に圧倒されるように感じたり、起こったことが頭にこびりついて離れなくなったりすることがあります。この圧倒されるような感じを減らすために、役に立つ方法があります。 グラウンディングといいます。
グラウンディングは、あなたの注意を頭のなかの考えから外側の世界へと移すことで、効果を発揮します。ではやってみましょうか……」

 ・楽な姿勢で座ってください。
足や腕は組まないで、ゆったりとリラックスさせてください。
・ゆっくりと深く呼吸してください。
・まわりを見渡してみましょう。目に映るもので嫌な気持ちにならないものを、
5つあげてください。たとえばこんな感じです。
「床が見えます。靴が見えます。テーブルが見えます。椅子が見えます。人が見えます」
・ゆっくりと深く呼吸してください。

・次に、音を聞きましょう。嫌な気持ちにならない音を、5つあげてください。
たとえばこんな感じです。
「女の人が話しているのが聞こえます。自分が呼吸する音が聞こえます。
ドアが閉まる音がします。誰かがタイプしているのが聞こえます。携帯の鳴る音がしています」
・ゆっくりと深く呼吸してください。

・次は、からだの感覚を感じましょう。
苦痛ではないからだの感覚を、5つあげてください。たとえばこんな感じです。
「手に木のひじかけが触れてるのを感じます。
自分の足が靴の中にあるのを感じます。背中が椅子にもたれているのを感じます。
両手で毛布をつかんでいるのを感じます。唇があわさっているのを感じます」
・ゆっくりと深く呼吸してください。

●別バージョン:感覚や音をうまく言葉にできないときや子どもの場合など
「次は、あなたが座っているところから見える色を5つ言ってみて。何か青いものは見えるかな? 黄色いものは? 緑のものは?」







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