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第5章 長崎 ①「若者代表として」

 嬉しいことに、私の仕事は講話だけではない。その最たるものが「被爆75周年記念事業選定審査委員」としての活動だ。
 2020年は被爆75周年の節目だった。ゆえに、平和を発信し、記念するイベントを県内の団体等から広く公募で集める。集まったイベントは委員が審査し、選ばれ、翌年に実施される。私は2019年5月1日付で審査委員の任命を拝受した。

***

 委員は4名で構成されている。私以外の3名は大学教授や平和団体の会長など、錚々(そうそう)たる顔ぶれだ。その中に若造の私が紛れ込んでいるという何とも不思議な絵面なのだ。
 事前に送られてきた委員名簿に目を通した時にはあまりの場違いさに面食らった。

 直々に長崎市から委員就任の打診があったのは4月上旬だった。当時、講話デビュー半年。6回しか講話をしておらず、経験豊富とはとても言えない。だから、実際に誰が私を推薦してくださり、どのようなルートで候補者として挙がったのかはわからない。
 審査事業を担当する市の職員に聞くと「市長のご意向で、若い人を入れたかったから」ということだったのだが、それこそ平和活動に取り組む若者ならいっぱいいる。
 これは私の推測だが、どこかで誰かが私の講話活動やユースのメンバーだったことなどをご存じで、挙げてくださったのではないかと思う。
 私が知らぬその「誰か」に心から感謝をしながら、喜んで委員の仕事をお引き受けした。

 さて、任命を拝した以上、責任を持って取り組まねばならない。委員の顔ぶれからして、私の立ち位置は「若者」「アマチュア」だと思ったので、その視点を生かした貢献をしようと考えた。


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