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沖縄は、まだ戦争は終わっていない
私の同僚に、沖縄出身の同世代がいる。
去年、職場で戦争の話になったときに同僚が「沖縄は、まだ戦争は終わってませんからね」とつぶやいたのを思い出した。
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私が初めて沖縄を訪れたのは高校2年生のときだった。
修学旅行で平和の礎やガマ、嘉手納基地などを回ったことを覚えている。
もちろんこれは平和教育の一環だと今では分かるし、沖縄戦のことを真剣に学ぶべきだったと思う。
しかし当時の私は平和教育そのものに関心がなかった。
被爆地長崎では毎年「戦争はダメ」という当たり前のことを学ぶからか、逆に平和への意識が希薄になっていったのだろう。
というわけで、沖縄戦にもそこまで関心を抱かなかった。
だが、今でも強烈に覚えていることがある。
ガマを見学したときに、男子生徒が懐中電灯を顔の下から照らしてふざけていたことだ。
それを見た女子からは顰蹙を買っていた。
いくら戦争に興味がない私ですら、その行為はとても不愉快に感じた。
悲劇の場所で、やっていいことと悪いことの区別すらつかないその男子に嫌悪感を抱いたのは、今でも忘れられない。
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大人になった今、沖縄戦を改めて学んでみると、今に続く複雑な問題だと感じる。
沖縄戦で4人に1人が犠牲になられたことからも、二度とこの惨劇を繰り返してはならないと思う。
その一方で、地政学的に見たらどうしても沖縄に米軍基地が集中するのは致し方ないのでは、とも考えてしまう。
決して沖縄の方々の思いを否定しているのではなく、中国との関係を考えたら…という理由だ。
「軍備」と「外交」、どちらかが欠けても平和には遠くなってしまう。
沖縄戦や基地問題を考えるときには、両方の視点が必要ではないだろうか。
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沖縄に住んだこともないのに軽々しくこの問題を考えていいのか葛藤している。しかし、葛藤しながらも自分なりに考えて意見を創っていきたい。
「沖縄は、まだ戦争は終わっていませんからね」
―沖縄の問題を考えるときには、同僚の言葉を胸に考えよう。
そう決意した今日だった。
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