山ペンギン　１９

健診の季節が来た。

オレはバイトのつもりだが、結構勤務の頻度が高いせいか、健診受けるように言われた。

イマドは入職者健診だが、非常に不安だ…

「イマドさまー腹囲測定しますー」

どうみてもメタボだろ…

「75cmですね！」

羽毛のせいか！デカく見えるのは。

て言うか、看護師さん、絞り過ぎじゃないか…

測るとき…

「視力測定しますねー」

「下からお願いします。」とイマド。
視力に自信があるようだ。

「両目2.0ですねー」

実はイマドは6.0くらいある。

マサイ族やもしかしたら鷹などの猛禽と変わらない。

夜もそれは変わらないので、夜勤ができる。

「オレさまー」

おれも視力検査に呼ばれた。

ふとみると、イマドが採血しているのだが・・。

「あの・・。そいつって普通に血液検査するんですか？」

「あ、もし、異常があれはすぐに連絡いたしますよ？」

イマドの血液が人間の数値で異常がないはずないだろう。
だが、これ以上はもう突っ込まないことにした。

オレの視力は0.2。

「仕事ではある程度の矯正視力が必要なのでメガネをかけてくださいね・・・。」

そう言えば棚陳列を時々間違えてたな・・。オレ・・。

イマドは淡々と仕事をこなすタイプで、今は体育館のそうじの仕事も再開している。
結構細かいところの障害物もよけながら掃除しているんだから、目はよくないと危ないだろう。

「オレさまー？聴力検査しますよ？さっきもお呼びしたのですが・」

・・・・もう検査する必要ないな・・聞こえてない・・。

オレの身長は180ｃｍ、体重は72ｋｇ。どちらかと言うとスリム。

イマドの身長は１４５ｃｍ　体重が６８ｋｇ・・。

「私はどこにも属しません。」

どうして今出るんだ・・・女神・・・。

ていうか、上位の神様いないのかよ。

「健康とは自身で守るものなのです。」

健康かどうかを確認するために、健康診断があるんだよ！！！！

疾患を発見するのは「検診」
健康かどうかを判断するのは「健診」

ちなみに女神は健診に現れたのではなく、

保険証を提出したのちに、

「めまいがするのです。」と

訴えていた。

アンタの存在が一番めまいがすると思ったが、口には出していない。