「へんずつう」って本当の片頭痛じゃないことが多い
こんにちは、内科医、集中治療医の優子です。
今日はいい天気ですね。
私は今日は愛犬と娘を連れてドッグランにいきましたよ。
昨日は気圧が低いせいか、外来では頭痛の患者さんが多かったですね。
今日は, 「頭痛持ち」についてお話します。
一般の方がいわれる「へんずつう」というのは, 正しい片頭痛 (偏頭痛と書かれることがありますが, 正しくは片頭痛です)とは違うことがとても多いです。
ですので, 今日のポイントは
✓よくみられる繰り返す頭痛の種類
✓「頭痛もち」のあなたはどちらのタイプ?
です。これを読むことによって, 「頭痛もち」の方は自分の頭痛の症状を医師に伝える際のポイントがわかります。
よくみられる繰り返す頭痛の種類
実は頭痛の種類ってものすごく沢山あるんです。国際頭痛というのがあって, そこにはなんと300種類以上の頭痛が分類されています。
私も、こんなに覚えるのはとても無理ですね(汗)
頭痛もちといわれる, 慢性的に繰り返す頭痛では緊張型頭痛と片頭痛がとても多いです。今回はこれらの特徴の違いについてお話します。
(ちなみに, この繰り返す頭痛の原因には他のタイプの頭痛ももちろんありますが, 非常によくみられるこれらの頭痛の特徴を知ることで, 医師にどのように症状のポイントをつたえればわかります。他のタイプの頭痛はこれらのポイントと少しずつ異なってきます。)
「頭痛のもち」のあなたはどちらのタイプ?
まず「頭痛もち」といわれる方にみられる, 慢性的に繰り返す頭痛の多くは緊張型頭痛か片頭痛であることが多いです。
緊張型頭痛というのは, 非常に頻度が高くて頭痛を訴える人の40%がこれにあたります。
一方、片頭痛も頻度は高く5-10%程度の頻度です。なので「へんずつう」と言われる中に確かに片頭痛の人がいるわけです。
これらの頭痛の特徴をみていきましょう。
① 頭痛の部位や性質
緊張型頭痛は頭の全体が圧迫されるような, 締め付けられる感じがします。
片頭痛は頭の左右のどちらかであることが多いです(全体の7-8割). そして, 最初のうちは脈をうつような拍動性の頭痛があり, そのあとじわっとした圧迫されるような頭痛になることが多いです。
② 頭痛の程度
緊張型頭痛は, 程度は片頭痛より軽く, 多くの方は例えば仕事を継続することができます。
一方, 片頭痛は程度が強く, 仕事をするのがつらく, 一日中寝込んでしまうことが多いです。また頭痛が強いために片頭痛では吐き気や嘔吐がみられることがあります。
③頭痛の悪化要因
緊張型頭痛は, 体勢とか歩行、日常動作ではほとんど悪化しませんが、
片頭痛は悪化します。また、片頭痛は光や大きな音で悪化するため暗くて静かな部屋で寝ていたがることが多いです。
④頭痛の持続時間
緊張型頭痛は数時間から1週間程度持続します。
一方, 片頭痛は大抵長くても3日以内, 多くは1日で改善します。
どうでしょうか?「頭痛もち」といわれる方はどれかに当てはまるでしょうか?もちろん、正確な診断は医師の診察が必要ですが参考になさってください。なぜなら、これ以外の頭痛であることもありうるからです。
よくみられる繰り返す頭痛のまとめ
より軽度で拍動がみられず, 圧迫感や締めつけ感が頭全体にみられる緊張型頭痛
強くて, 拍動性で, 片側性で, 吐き気を伴い, 光, 音, 体動で悪化する片頭痛
今後, 頭痛関連で, 危険な頭痛の特徴についてお話したいと思います。
本日はこのへんで。
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