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ただ そばに居るだけで

私の大切な方のお話。
ふと心に思い浮かんだ時、自分自身が弱った時、
私は自転車に乗ってその方の元を訪れる。

その方がまだ若かりし時のストーリーを話してくれた時があった。

お商売を始めたばかりの頃、
最初は何もわからず 大きな借金を抱えてしまった。親も周りの人も誰にも頼れず、生きることも辛く
もう首を括ろうと覚悟を決めた。


そして雨雪の降る 寒く凍える夜の街を
びしょ濡れになってあてもなく立ち尽くしていた。
遠い海外から来て 帰る所もなすすべもない。もうこのままどうなってもいいと うずくまり倒れ込んだ。

すると、
知らない人が傘を自分に差し出し、起こしてくれた。けれど自分は礼も言わずただ歩き始めた。
背後から『どこに行くのですか?』と尋ねられたが 「わからない」とだけ答えた。

その人は黙って横で傘をさして自分と一緒にしばらく歩いてくれた。

そしたら段々と胸がじんわりあたたかくなって
なぜか涙が溢れてきた。


その時その人の顔も見てないし、会話らしい会話も 
お礼すら言えなかった と。
その傘の人とはそれきりだったのだが、60年以上経った今でも忘れられない出来事。
その時の胸の温かさは今もありありと思い出せる(と、瞳を潤ませ話してくれた)


だから自分もその時の恩をまたこうやって目の前の人に還しているのだ と。必要な人は受け取ってくれる。そしてまた必要な人に送ってくれればいい。

ただ、誰かがそばに居るだけで、寄り添うことだけで(生きる)力を取り戻せたり、温かい光を見出せることがある。



私(筆者)自身も時折、なぜか弱ってしまう時や、
自信がなくなってしまう事もある。
そんな時その方の元を訪れる。(元氣な時はその方のhelpを私はする)  いつもその方は、

何か喋ってもいいし、喋らなくてもいいし、シェアしたいことがあればシェアしていいよ と言う。


冒頭のストーリーをその方から聴いた頃、私は
自分のやりたいこと(大袈裟にいうと“使命”)を見失いかけていて、エネルギーの灯火が消えかけていた。

誰かにそれを相談したい訳でもなく、でもどうすればいいか術が全くわからない状態だった。
そんな心の内もその方に話さなかったのだけれど、
その日何故かポツリと語ってくれたストーリー。


そしてそのストーリーを話した後、
『あんたはそれができる人だよ。
ただ存在するだけで良い。あんたの顔を見るだけで安心安堵する人たちがいるんだよ。

テクニックや理屈や成果だけが必要とされてるわけじゃない。巧みな言葉や外側だけの繋がりだけが
大事なんじゃない


ただ、そばに居るだけで感じる心の温かさが人の助けになる時がある。

「あきらめないで」

必要な人にその温かさをシェアしてあげて。』

ハート🫶をつくってみた

私はハートが熱くなり 体はゆるみ 心が軽くなった。心底ほっとして ここに居てくれてありがとうと
その方に伝えた。


目が覚めた気持ちがした。
私が届けたかったこと。シェアしたかったもの。
根底はこれだったと思い出した

この目の前に拡がる安心安堵の世界は 本当はいつでもそばに在る。現代社会で生きる私達は それを見失いがちだけど、ちょっとした手助けでその小さなが見えてきたり、感じる事ができるのだ。


私はその光の方向に人々を導く役目を授かっている。ヨガをお伝えしたり、生徒さんと向き合う瞬間など、それはとても有り難いことなんだなぁとしみじみ実感している。

私の手と生徒さんの手🫶

読んで頂きありがとうございます☺️

おやすみ優子🌙

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