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プロジェクトマネジメント基礎 プロジェクトマネジメント手法の選び方

皆さん、こんにちは。
今回は「プロジェクトマネジメント手法の選び方」についてお話ししたいと思います。

プロジェクトマネジメント基礎とは書いてありますが、すでにプロジェクトを行っている人にぜひ見ていただきたいです。
私自身、7月から開始したプロジェクトで、どの方法論を使うべきか迷い、自分で調べたり、社内のPMOと相談したりしたので、この記事が参考になれば幸いです。

この記事はこんな人におススメ

-プロジェクトを初めてやる方
-すでにプロジェクトマネジメントを行っているが、やり方に疑問を持たれている方
-新しいプロジェクトをどの手法で進めればいいか迷っている方(←2か月前の私)

これを読んだら、自分のプロジェクトにどの手法が適しているのか、わかるようになります。

プロジェクトマネジメント手法について

プロジェクトマネジメントには大きく分けて2つの手法があります。

1つは「シークエンシャル型」
初めの段階で決めた、やること(スコープ)と必要な経費、合意したクオリティ、合意したスケジュール通りに、順番に進めていくやり方です。名前の通り、シークエンス(順序)だったプロジェクトのやり方です。

従来のウォーターフォール型プロジェクトマネジメント、クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント(CCPM)などが該当します。

もう一つは「アジャイル型
シークエンシャルとは異なり、短いサイクルを何度も回していく方法です。よくアジャイル開発と呼ばれています。

クライアントからの要求事項、ハイリスク、または著しい不確実性を伴うプロジェクトでは、プロジェクトでやること(スコープ)はプロジェクトの開始時点では理解されていなかったり、プロジェクトの途中で変化したりします。そこで、意図的にプロジェクトの初期段階で、詳細の計画にあまり時間をかけないようにし、短いサイクルを繰り返すことで、継続的な発見と洗練のためのプロセスに時間を使うようになっています。そうすることにより、より柔軟にプロジェクトを回していけるのです。

古くはシークエンシャル方式のウォーターフォール型のプロジェクトマネジメントが主流でしたが、昨今VOCAの時代に合わせてアジャイル型のトレンドの波が来ており、アジャイル型を採用しているプロジェクトが増えてきました。事実、世界のプロジェクトマネジメントの標準策定であるPMBOKの最新版(第7版)では、アジャイルに適したプリンシプルベースに変化しています(この変化については後日別途書こうと思っています)。

私自身はこれまでのほとんどのプロジェクトをウォーターフォール型で行ってきましたが、今手がけているプロジェクトはアジャイル型を採用しています。どういう時にどちらを使うかは後半で説明します。

ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの優れている点と懸念点

まさに滝のように順序立てて進むウォーターフォール型プロジェクトマネジメント。優れている点と懸念点はどんなものがあるでしょうか。

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ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの優れている点
・理解しやすい・多くの人に理解されている
・最初の段階できっちり計画ができる
・計画がきちんとできていれば問題なくプロジェクトを完了できる
・今後の類似したプロジェクトに再現や応用がしやすい
ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントの懸念点
・顧客のニーズや環境の変化などに対応しにくい(=柔軟性にかける)
・すべてをきっちり計画する必要性があるので計画に時間がかかる

ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントをやることで、プロジェクトマネジメントの基礎が理解できます。世界のプロジェクトマネジメントの教本であるPMBOKでは第6版まで、このウォーターフォール型の方法論がまとめられています。

前述したように、私自身はこれまでウォーターフォール型プロジェクトでほぼプロジェクトを回してきました。途中でニーズや環境が変化しない分野のプロジェクトだったり、終わりが絶対この日!って決まっているプロジェクトを多くやっていたからだと思います。たとえば、新オフィスの建設&移転など、順序立ててやらないといけないプロジェクトはウォーターフォール型が適切です。

アジャイル型プロジェクトマネジメントの優れている点と懸念点

反対にアジャイル型プロジェクトの特徴をまとめてみました。

アジャイル型プロジェクトマネジメントの優れている点
・要求事項や優先順位の変化などに柔軟に対応できる
・軌道修正が容易にできるため、無駄なコストや時間がかからない
アジャイル型プロジェクトマネジメントの懸念点
・物理的な対象物(建物など)には向かない
・アジャイルといっているが、必ずしも早くできるというわけではない(よくある勘違い)
・ウォーターフォール型プロジェクトマネジメントと異なる点が多いので、別途スキルを身に付けないといけない
・プロジェクトを一緒に行うメンバーや協力会社にこの方式が浸透しているかどうか

現在、私自身がアジャイル型プロジェクトマネジメントでプロジェクトを回していますが、これまでの知識が役に立たないわけではありませんが、新たに知識を身に付けないと正直うまくできません。現在進行形で私は苦労しております。

また、最近のトレンドになっているためなのか、アジャイル型を採用すればうまくいく!と感じている人も多く、社内でも間違った認識でアジャイル型を採用しているケースも多くみられます。

きちんとそれぞれの利点・欠点を理解して、自分のプロジェクトに合う方法をきちんと選ばないといけないのです。

適切なプロジェクトマネジメントの方法論の選び方

では、どうやって方法論を選べばいいのでしょうか?

決め手は、1)すでに要求が確実か、不確実か2)一度に結果を出さないといけないのかそうではないのか、の2点です。
この2軸で表すと、2つの方式を下記のようにマッピングすることができます。

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私が現在やっているプロジェクトは、一度に出す必要なく徐々に成果を出してもOK、そして、ビジネス要求事項は不確定要素が大きい、ことから、アジャイル型でプロジェクトを回すことに決定しました。(上記の表で言うと右上に相当する)

皆さんも自分が行っているプロジェクトがうまく回っていない場合、どのタイプなのかを一度見直すといいでしょう。もしかすると、方法論があっていないだけなのかもしれません。

おわりに

いかがだったでしょうか。

要求事項の確実性の度合いとプロジェクトの成果の出し方で、適切な方法論は変わる!

プロジェクトマネジメント手法の選び方は少し難しく感じる方も多いかもしれません。

私自身、自分の経験があって初めて理解できたところも大きいです。概念的に理解することも大切ですが、より理解を深めるためには一つ具体的なプロジェクトに当てはめてみるとより理解しやすいと思うので、ぜひ今のプロジェクトに当てはめてみてください。

少しでも皆さんの参考になれば幸いです!

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
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