インドで2歳の誕生日パーティーに行ってきた
知人の娘さんの2歳の誕生日パーティーにお呼ばれした。
レストランを貸切してお祝いするようだ。
何か気の利いたプレゼントを持参したいが、インド人の2歳児に適切な物が全く思いつかない。
もう日がないのでアマゾンで注文も間に合わない。
海外暮らしの長い子育て中の友人にアドバイスをもらい、ヘリウムバルーンを購入することにした。
バルーンショップはチェンナイにも何箇所かあり、デリバリーは私の住む家が配達圏外であったので、直接店でみて買うことにした。
グーグルレビュー数の多い”BookMyBalloons - Helium Balloons n Birthdays“ という店がいい感じだったので、ホームページ上の電話番号にwhatsAppで連絡すると、すぐ返事があり店舗受け取り可能とのこと。
しかし、しばらくやり取りをした後バンガロール店と連絡しあってることが判明した。
チェンナイ店は改装中で、電話番号が間違ってピンされてますね、とのこと。
ハイ。
次にレビューの多かった Balloons Unlimited Anna Nagar に買いに行くことにした。
閉まってないか、ちゃんと目当てのバルーンが売ってるか確認するため、こちらもwhatsAppで連絡。ものの数秒で返事があった。
ヘリウムバルーンは6時間しかもたないからぎりぎりに来た方がいいそうだ。
whatsAppはインドで使うLINEのようなアプリである。電話番号で繋がれる。
whatsAppの連絡はストレスレスでとても良い。だいたいすぐ返事が帰ってくるし、インド人の英語がまだ聞き取りにくい私にとって、電話じゃなくて文面でやり取りできるのは大変助かる。
当日バルーンの店に着くと、前のお客さんが65歳のお祝いを作っていた。
2歳の女の子に人気のものを聞くとキャラクターものを勧められ、万人受けしそうなスワンで行くことにした。
好みが違うかもしれないので、赤とかピンクとかのハートは避けた。
思いのほか全体的に大きなギフトになってしまい、ドキドキしながら車で会場ヘ。
開始時間より少し遅れてレストランに着くと、入口のパーキングには高級車がずらり。
ホスト(2歳の誕生日の子のお父さん)の弟さんが一階でスタンバっており、二階の会場に通された。
こういう感じ、大学時代の部活のOB会を思い出す。
入口入るとホスト家族がお迎えしてくれた。
日本でいう一軒家レストランパーティーみたいなのを想像してたが、まあまあな規模の結婚式場くらいの会場であり、私の持参したバルーンが大きすぎるということはなかった。
2歳の主役の反応は薄かったが、いとこや兄弟たちが喜んでくれたのでこちらも大変満足感があった。持ってきて良かった。
ゲストは200人くらいだろうか、遅れてきた人もいたので、最終的にはもっといたかもしれない。
親戚、職場の人、友人関係、どのくらいのレベルの知人まで呼んでいるのか、、謎だ。
久しぶりに会う友人や親戚もいるようで、皆おしゃべりして賑わっていた。親戚会や同窓会のような雰囲気も兼ねているのだろう。こういう場を定期的に作ってくれるのは嬉しいだろうなと思う。
さて、最初にジュースが振る舞われ、(チェンナイでは公の場でアルコールは一切出ないので) 子どもたちのゲームが始まる。
雇われた人なのか、友人の1人なのか、ひたすらアゲアゲで司会進行をするインド人が場を盛り上げていた。
子どもたちのダンスとか、大人たちのリンボーダンスとか、爆音ミュージック+ハイテンショントークで出し物が続いていく。
お酒なしでずっと見ているのは正直結構きつい。
お腹もすいてくるのだが、食事は催し物が済んだあとで最後にテーブル席に移ってとる、というタイムスケジュールのようだった。
途中でケーキカットがあり、お客さんにケーキが振る舞われた後、本日の主役と写真撮影がある。順番に写真撮影をすると、一人ひとりがホストからお土産をもらう。日本でいう結婚式の引き出物のような感じだ。
そうこうしているとブッフェの用意が整う。
我々にはやはりアルコールが必要だった。
良い頃合いでお暇して、近くのバーにしけこむことにした。
ゲストはお腹が満たされると徐々に帰り支度をしていた。皆、ホストと家族に挨拶を交わし、再度お祝いの言葉を述べながら、笑顔で会場を出て行った。
日本人の私にとって、このパーティーに参加できたことは大変貴重な体験で、もう人生で二度とないことかもしれない。
招待してくれたホストと家族に感謝し、健康を祈りながら会場を後にした。
チェンナイではお酒を飲むことは良いこととされていないので、人目を避けて飲む。
そのためバーは全体的に暗く、お客の顔が識別しにくい。手元が見えるくらいの僅かな照明しかない。
インドの映画がプロジェクターで映されていて、見ようによってはオシャレとも感じる。
我らは団体客だったのでまあまあはしゃいでだが、他は1人客が多く、皆しっぽり飲んでいた。
あまりに暗く、残念ながら店内の写真がない。
ちなみに今回のお誕生日パーティー、私は全くお金を払っていない。会場の貸切代とゲストの食事代は全てホストの負担なのか?結構高そうだったけれど。。
一緒にバーで飲んだインド人に聞くと、ゲストからお金をもらうことは一切なく、むしろ楽しんでもらうようおもてなしするものなのだそうだ。
インドでは1歳か2歳の誕生日に、グランドパーティーと呼ばれる豪華なパーティーを催すのが一般的で、全てホストの負担である。
主役の子どもはまず覚えていないが、いっぱい写真を撮ったりしてメモリーを残す。記念に親が子どもにジュエリーを買い与えたりもする。
どの程度の規模のパーティーを開くかは経済力によるが、1歳や2歳の誕生日は家族にとって喜ばしい一大ビックイベントのようだ。
インドの新生児死亡率や乳児死亡率は日本と比べてかなり高い。昔と比べると今は徐々に良くなっているが、インドで1歳、2歳の誕生日を生きて元気に迎えることは、それだけで奇跡的で、感謝すべきことだったんだろうなあと思った。
そう思うと、アゲアゲパーティーだった今夜の会も、なんだかありがたく神妙なものに感じられたのだった。
奇しくもこの日はヒンドゥー教のお祭りがあり、チェンナイ至るところに電飾の神様がいてとてもきれいだった。
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