年越し前の産まれなおし登山
京都の西、嵐山の奥地に位置するのは、京都市最高峰の霊山・愛宕山。山頂には、火災から身を守る神が祀られる愛宕神社があります。
その神社の参道が、登山道になっているのです。
毎年三が日は多くの登山客で賑わう名所。私も年始に登ろうかと計画していたのですが、今年は敢えて年末詣にしてみようかと。
普段やらない選択をするほうが、違う世界が見えて良いような気がしたのです。
朝8:00、気温は1℃
絶好の登山日和。
愛宕山の登山道は、急な登りで始まるので気合が入ります。肺がキュウっと絞まり、拡張する。その呼吸に自然と乗るような感覚で、足取りは軽く一歩ずつ歩みを進めていきます。
息が乱れないようペースの上げすぎは要注意。
時々休み、ほぅっと息を吐く。
水を体に含み、また登っていくと、だんだん体が慣れてきた感覚がありました。苦しくなく、肺が絞まる感覚が消え、「超えたな」と。
それにしても、年末の愛宕山にはほとんど登山客がおらず、静かな山歩きを楽しめました。
やっぱ今日を選んで正解だったなぁ。
ガヤガヤとした愛宕山しか知らなかったので、違う一面が味わえて、得した気分になります。
愛宕山は、途中から急に空気が変わります。北風が吹き込み、ひんやりと冷たい空気へ。登山道に踏み固められた雪が登場。滑らぬよう端を歩きつつ山頂を目指します。
参道は、産道だとも言われます。
神社のお社は子宮を表すのだとか。
こうして長い参道を歩いていると、まるで生まれ変わりをするような気持ちになります。
元来た道(産道)を通り、中心へと帰り、また参道(産道)を通って世に出ていくのだと。
そう考えてみると、山登りを通してこの魂の宿る体を動かし、邪気を祓い清め、新年を新たな気持ちでお迎えできる準備ができたのですね。
なんか嬉しい。
‥‥と、考えていたらうっかり雪で滑りそうになったので、意識をしっかり持ち直して愛宕神社へ到着。
今回の任務である『安全登山』の御守り返却もばっちりできました。今年一年、登山においてもたくさんチャレンジしてきました。山小屋バイトをしたり、大雪山テント泊をしたり、槍穂高縦走をしたり、雲ノ平へ行ったり、岩登りをしたり。
山で暮らし、遊び、生き方を見つめ直しました。noteにもその姿をたくさん綴ってきました。皆さまにたくさん読んでもらい、嬉しかったですし、励みになりました。ありがとうございました。
こうして1年間、御守りに見守ってもらえたのだと思います。
さて、来年は心新たに。
よい年を迎えられますように。
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