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仕事が出来る人は「代替可能」な自分を目指す


あなたの職種における、「仕事が出来る人」とは?

仕事が出来る人、出来ない人って何が違うんでしょうか。


私は現在、社会人歴12年と中堅になってきていると思いますが、仕事が出来る人は、長期的な視点を持って「代替可能」な状態を目指して働ける人のことだと思っています。



わたしは以前、会社にERPシステムの導入コンサルタントをメインの仕事にしていたのですが、 その仕事を始めてから、長期的な視点を持って働くことを強く意識するようになりました。


それぞれの業務担当者(販売、会計、など)とシステムコンサルタント、開発者がチームになって働くのですが、期間も長期に渡ることが多いです。


最初に要件を聞く、Fit & Gapの分析、プロトタイプを作る、システム開発、テスト数回、トレーニング、稼働サポート、といくつかのフェーズに分かれています。


もちろん最初から最後まで同じ人が担当することもあるのですが、大きなプロジェクトであればあるほど、人が入れ替わりながらプロジェクトが進みます。(例えば、要件定義は業務知識、開発はシステムの開発スキル、トレーニングはユーザーへ分かりやすい資料や言葉遣いが出来ること、などそれぞれに求められる知識やスキルが異なるからです)


システムの導入の仕事で大切なことは、「いかに自分以外の人もスムーズに仕事ができるよう動けるか」自分が抜けた後に担当する人がスムーズにプロジェクトに入ることが出来、ロスなく力を発揮してもらえることが全体の成果につながっているからです。


つまり、長期的に見て自分が代替可能になるように働ける人が、この職種における仕事が出来る人。( 逆に困る人は自分だけの秘伝のタレをもとうとする人。)


意外とエースは困る

組織にシステムの導入をするプロジェクトで言うと、意外と困るのがエースだったりします。


1人ですごく進めちゃって他のコンサルタントがついていけない、その人しか分からない話を持ちすぎている、資料もその人にしか分からない、でもパフォーマンスは高いしお客さんの印象も良いから他のコンサルタントは何も言えない、、、というケース。


もちろん、プロジェクト期間中は専門知識の提供になるので、担当者間のやりとりでその人にしか分かり得ないことは出てきます。でも、なるべくそれを可視化し、自分以外も分かる言葉で資料を作り、この先プロジェクトに関わるであろう、「いま、そこにいない誰か」を見据えて働く。


その全体最適を考えて動ける人が、ERPコンサルタントだと言われてきたし、わたしも自分が働いてみてそう実感しました。


元々IT業界ということもあって、現在のファシリテーターとしての仕事でも、IT業界に関わることが多いのですが、IT業界で業務の課題を聴くと「その担当者にしか分からないことが多い」という意見があがるのはよくあるケースです。



代替可能を目指せる人は、ある程度自己肯定を出来る人

代替可能な状態を目指して働くのが良いということは分かりました、では今している仕事を他の人も出来るようにマニュアル化してくださいね、と伝えたとします。


そうすると、それでも出来ない、または別の「自分の秘伝のタレ」を持とうとする人がいます。


なぜなら仕事で代替可能な存在になるとは、その仕事で必要とされなくなる可能性を自ら作ることになる。


それって、仕事で認められることで自分の存在価値を認めていた人や、承認欲求の高い人には怖いことだからです。


「この仕事はxxさんにしか出来ないから」と言われることは、嬉しい表現ではあるけれど、それはある種、相手を依存させて自分の要求を満たしている状態。(文章でニュアンスを伝えるのが難しいのですが、その人ならではの価値に対して褒められることとは別ですよ)


自立とは依存先を多く持つこと

仕事で認められることは嬉しいし、自分が学んできたこと、身につけたことが誰かの役に立つことはやっぱり人として満たされるものがあります。


ただ、仕事を好きな人ほど、その「認められる感」を仕事だけに求めすぎだと思うのです。


人は誰しも「あなたはここに居ていいんだよ」と言われたい(言葉じゃなくても)生き物だと考えています。そう考えたときに、仕事で認められる感を得ることは、ある意味、てっとり早い。


本当に自立している人とは、依存しない人ではなく、依存先をたくさん持っている人のこと。


仕事以外でも、自分が認められる人間関係を築けている、自分で自分がしたことを褒めて、認める言葉をかけてあげられる、パートナーや家族にちゃんと褒められている。


日常の中に「わたしはここにいて良いんだ」を散りばめることができたら、仕事に寄りかかり過ぎずに生きられそうです。


あなたの仕事は誰にも出来ないし、誰にでも出来る。

すごく矛盾をしているようですが、わたしはこう考えています。システムのコンサルタントの仕事も、ファシリテーターの仕事も、私ならではという意味では誰にも出来ない。でも、誰にでも出来る仕事です。


そして、「誰にでも出来るように(伝わるように、とも、言える)」とそこにいない誰かを想って仕事をすることで、結果的にあなたにしか出来ない仕事の実力になっていくのです。




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