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ポルトガルの夏

ポルトガルには毎年1週間だけ、ものすごい猛暑があり、その1週間は気温が46、7度、内地になるともっと上がったりして、外はオーブンの中にいるようで、夜はそれは寝苦しい。

でも、その1週間が終われば、また湿気が少なくカラッとしていて、陰に入れば比較的過ごしやすくて、朝と夜なんかは羽織が必要なくらい、涼しくて過ごしやすい夏が戻ってくる。

いつもそれが8月だった記憶があるのだけど、今年は7月にその猛暑が来た。普段クーラーなどはいらない生活だから、その週は、昼も窓とシャッターを閉め切って、外のモワッとした暑い空気が入らないように、ちょっと薄暗い部屋で生活する。そうすると、石造りの家だから、中は比較的涼しいまま過ごせる。

8月の半ばは、リスボン中の人たちがバカンス中なのではないか?と思うくらい、普段の顔とガラッと変わる。


街は観光客に一層溢れ、中心地は真っ直ぐ歩けないくらいの賑わいで、その一方住宅街やオフィス街は、ガランとしていて人通りが少ない。

私たちが週の半分くらいを過ごす、リスボン郊外のセジンブラはビーチがあちこちにあるので、バカンス用の貸アパートはどこもいっぱいになり、普段見ないヨーロッパの他の国の人たちがとても増えたりする。週末だけやっている地元の青空市場も、夏だけ毎日営業している。

夏の市場は地元で採れた旬のトマトで溢れる!

ポルトガルの海は青くてとても綺麗だけど、水温は、大西洋なので結構冷たい。皆夏になると、地元民たちはこぞってポルトガル中に広がるビーチに行くが、水は冷たいので、海で実際に泳いでいる人は結構少なくて、多くの人たちがビーチで寝そべっている。

買ってきた浮き輪を膨らませて海に入る準備をしている夫、雄一氏

海に入る時は、何となく、「ちょっと泳いでくるね!」みたいな雰囲気では入れない。意を決して、足元から少しずつ冷たい水温に慣れながら入っていく。そして思い切ってボチャン!と体全体を水に沈めて泳ぐ。そうすると体が慣れてきて、気持ちよくプカプカと戯れることができるのだ。

海から上がってきたら、空気はカラッとしているし、真っ青な空、太陽の陽も眩しくて、タオルをほぼ使わなくてもすぐに体は乾く。その後、体を乾かしながら、パラソルの下でしらばらく寝そべっているのがとても爽やかで気持ちが良い。

これが、よくあるビーチで過ごす基本のパターンではないだろうか?

日本人の私としては、このビーチで1日中過ごすということが、なかなか最初は難しかった。周りを見ると、何をするわけでもなく、ずっと寝そべっていたり、おしゃべりしたりしている。先日なんか、パラソルも何もない太陽の下で、ずっと身動きせず一人で何時間もビキニ姿で海を見つめながら座っている女性がいて、「これは相当の上級者だな。」なんて思っていた(笑)。

愛犬、みかんは水が怖いので、遠くからジッと見守るだけ

私たちはというと、家から車で5分の最寄りビーチに、思い立って作った即席お弁当を作って持っていき、ビーチでタオルやパラソルを広げたら、海に入ったり、お弁当を食べたり、ちょっとの間ボーッとしたら、ビーチカフェでエスプレッソを飲んで、早々と帰ってきてしまった。これくらいがちょうど良いのだ!

冷蔵庫にあったものでパパッと作った即席お弁当


ポルトガルの海、みなさんにもぜひ一度味わって頂きたい!

8月もまだ半ば、今年の夏はあと何回くらい海に行けるかな?



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